タンパク質って、食べ物のうち何に含まれているかわかりますか?
なんと
ほとんどすべての食品に入っています
その中でも特に多いのが
肉・魚・大豆製品・乳製品などです
タンパク質は
体の血肉のもととなるとても大切な栄養素です。
でも
腎機能が低下してくると、少し話が変わってきます。
腎臓は体の毒素を尿にこしだす仕事をしていますが
その毒素のもとになっているのが
タンパク質の”カス”なんです。
食べたタンパク質は
腎臓で”窒素老廃物”として、尿に捨てられます。
そのため
腎機能が低下している時に
大量のタンパク質をとると
①弱っている腎臓の負担を増やし、腎機能をより早く低下させてしまいます。
②弱っている腎臓から漏れ出るタンパク尿の量を増やします。
増えたタンパク尿は腎機能をより早く低下させます。
③窒素老廃物が体にたまり、尿毒症症状の原因となります。
そんなわけで
腎機能が低下している時のタンパク質の摂り過ぎは
腎臓によくないんです。
腎臓を悪くする機序はもっと細かくわかっていますが
ややこしいので今回は省きますね。
外来でみなさん一人ひとりにあった
食事のカロリー・タンパク質量・塩分量・カリウム量
などの指導を受けていらっしゃると思います。
年齢
やせ気味・太り気味
糖尿病の有無
栄養状態がいいか悪いか、
服用している薬の内容
・・・
などを考えて、担当医の先生が考えてくれています。
タンパク質制限には
こんな理由があるんですよ。
ただ減らせばいいというわけではありません。
足りないと栄養失調になって体力が低下したり
感染症にかかりやすくなったりと悪いことが多くなってきます。
『米や麺などのタンパク質だけで制限に近くなっちゃうから
おかずは食べない』
っていうお話しを時折耳にしますが
これはよくありません。
肉・魚などに含まれている必須アミノ酸は
自分の体では作れません。
含まれている食品を食べないと体に入ってきませんので
まんべんなく、食べる必要があります。
毎食の用意が大変な時は
宅配の腎臓病食などを1日1食でも利用してみてはいかがでしょうか。
低タンパク質の米などを活用するのもいいですね。
わからないことは栄養師にご相談ください。
きっとお力になれると思いますよ