腎臓病の栄養指導はいつまで受ければいいんですか? | 腎臓内科医のつぶやき

腎臓内科医のつぶやき

気軽に腎臓病について知っていただく機会を作りたいと思って、2010年から月1回の腎臓病教室を始めました。教室でお話した内容や、腎臓関係のマメ知識をお話できたらいいなと思っています。2018年12月にyahooブログから引っ越ししました。

慢性腎臓病の治療の基本は
『食事療法』
 
でしたね。
 
 
 
腎機能や糖尿病の有無、肥満・やせの有無、日常生活の運動量、合併症の状態などから、
 
みなさんそれぞれオーダーメイドの食事療法内容が
指導されていると思います。
 
 
 
 
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カロリー、蛋白質、塩分の食事目標を基本とし、
カリウム、尿酸、脂分など細かい指導を受けている方もいるでしょう。
 
 
 
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『もう何度も栄養指導受けたからわかってるんだ。』
『食べる量に気をつけろとか色々いわれると、食事が美味しくなくなる』
『栄養指導は1回受ければ十分だよ』
 
 
 
栄養指導を受けている方からは、色々なご意見をいただきます。
 
 
でも、
 
 
本来であれば
 
外来通院の度に栄養指導を受けていただき、
日々の食事を見直したり確認する作業ができれば一番いいです。
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??なぜでしょうか??
 
 
 
食事療法はご自宅でご自身とご家族の方に行っていただく治療です。
 
 
その日のメニューで、口に入るカロリーや蛋白・塩分は大きく変わります。
 
注意しなければいけない食材や、料理方法など、
学んでいただきたいことがとっても多いんです。
 
 
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また知っているだけでは、正しく継続できませんし、
何か問題が発生した時に急に正しい対応ができないので、
よくよく理解してもらう必要があるんです。
 
 
理解できるころ、体に食事療法の基礎が浸透します。
実践できて初めて効果が生まれますので、
ここまでの過程がとっても大切なんです!
 
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あとは
食事療法の実践具合を畜尿検査を行い確認・修正
します。
 
計算では1日の食事蛋白が40gになっているのに、
畜尿検査では65gくらい食べてしまっている!!
 
なんてことは、”ざら”です。
 
 


 また治療用特殊食品は日々変わります。
新しい治療用特殊食品の情報や、
調理のアドバイスももらえるので
受けるといいことがあるのは確かですよ。
 
 


というわけで
慢性腎臓病治療でとっても大切な食事療法治療を
しっかり行うために、
栄養指導はこまめに受け続けてくださいね!!
 
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