副鼻腔炎と咳 | 社会派Dr.Naruのブログ

副鼻腔炎と咳

ココリコの遠藤さんのお子さんの長引く咳について

副鼻腔炎と肺炎が原因という結論になったようです。

 

当初からこのようなことを考えておりましたが、

間接的な人脈しかなかったので特に伝えておりませんでしたが、

最初にこのニュースを見た時にそうだと思っていました。

 

長引く咳の原因で副鼻腔炎が大人も子供も非常に多く、

最近、呼吸器内科では比較的常識となりつつありますが、

小児科や耳鼻科ではまだまだな印象です。

 

またこのCT初見から比較的軽い副鼻腔炎なので、

これはレントゲンではみつけにくくCTじゃないと分からないと思います。

 

副鼻腔炎による熱は夕方や夜に高くなって、

朝には下がる事も多いので、

大丈夫かな…なんて思うこともあります。

 

因みにコロナやインフルエンザのようなウイルス感染の熱は、

熱が出たら次の日も高いままなので

熱型からも想像がつくと思います。

 

また今回肺炎を併発されていたようですが、

副鼻腔炎を放置すると肺炎の原因になったり、

大人になってから喘息、

慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎)、

気管支拡張症などにも発展します。

 

最近では大人の隠れ副鼻腔炎は70%とも言われているので、

本当は注意が必要な病気ですが、

軽症だと耳鼻科でも大丈夫と言われて治療されなかったり、

所見があっても軽いし治療はいらないと言われてしまいます。

 

以前からずっとこれを問題視していただけに、

今回のニュースをきっかけにもっと医者が意識してくれる機会が増えることを願います。