仕事を終えて退勤すると、私は必ず次男にLINEを送ります。

「今から帰るね。ご飯は20時頃になりそう」

次男からは、毎回

「わかった」

と短い返信が届きます。

私の職場は退社時間が遅く、定時で上がっても、家に着くのはどうしても19時を過ぎてしまいます。

バスで帰宅する途中、疲れて窓の外をぼーっと眺めてしまうことがあります。

そんな時、決まって次男のことを考えてしまいます。

「脱出する前は、こんなに遅くまで夕飯を待たせることはなかったな…」

「車がある生活だったら、もっと早く帰れるのに…」

「きっと今頃、次男はお腹を空かせて家で一人待っているんだろうな…」

「やっぱり、不自由な生活をさせてしまっているのではないか…」

そんなことばかり考えながら、家に帰ります。

そして玄関を開けると、次男が家にいる日は必ず声をかけます。

「ただいまー。ママ帰ってきたよー」

すると部屋から、

「おかえり」

次男の元気な声が返ってきます。

この「おかえり」を聞いた瞬間、不思議なくらい疲れが一瞬で吹き飛びます。

そして、私の中のスイッチが入ります。

「次男がお腹いっぱいになるように、早くご飯にしてあげよう」

そんな気持ちで、キッチンに向かいます。