WALK vol.2 | GIN@V6〜since20xx〜

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You've got the best choice!!

ブースに戻ろうとして、後ろから声を掛けられ振り返る。


あぁ、白の方か。


にっこり笑って軽く会釈してる。


「三宅くん…だったよね。何か?」

 

さっき、人を寄せつけなさそうな印象だったのは緊張してたのか?


今は…そう…白改めオレンジだな。

笑顔のお手本みたいな笑い顔。


 

「あの人、御社を受けるんでしょうか?」
 

あの人?あぁ、あの赤の森田くんか。


「分からないけど、俺は受けてくれるような気がするな」


つか…俺じゃなくて本人に聞けよ。

 

「そうですか…」
 


その顔は、どういう意味だ?
喜んでるのか、がっかりしてるのか分からないような顔してるぞ。

 


俺の視線に気付いたのか、少し考えて


「もし…受けるのであれば、ライバルだなーと思って。ちょっと手強いかも」


そう言ってにっこり笑って

 

「俺は受けさせて頂くつもりです。では、失礼します」


お辞儀をして帰って行った。

 



とりあえず、二人ゲットだな。しかも結構優秀だと思うぜ、こいつら。

もしかして俺、人事の奴らよりいい仕事してんじゃね?


 

 

 

 

 

選考開始日に合わせて入社試験が始まり、すぐに内定者が決まる。
 

井ノ原に見せて貰った内定者リストには、アイウエオ順に三宅と森田が並んで載っていた。
 

一緒に束ねてある履歴書をめくった


三宅...アイドルのブロマイドかよ、これ。撮られ方を心得てるなって写真。

筆記試験の結果も、面接も申しぶん無しと。


 

一枚めくって、森田。


あ、コイツ髪染めてやがる。
黒髪・短髪で、ピアスもしていない。
ちゃんと言う事聞いて、なかなか可愛いトコあるじゃねーか。しかし、鋭い目つきは変わってないな。


証明写真でカメラ睨み付けるって...写真屋も困っただろう。筆記は良いけど、予想通り面接は人によってかなり評価が分かれてる…か。

 


 

…よしっ、人事部が捕まえたヤツじゃなく、こいつらを俺のとこで貰おう。


井ノ原、課長権限で何とかしろよ。


 

坂本って書いた付箋を、二枚の履歴書に貼り付けて、井ノ原のデスクに戻しておいた。