逮捕状が出る前、つまりのりピーが悲劇の妻だった頃
テレビ各局はさかんに
「夫は何のために職質中の現場に妻を呼んだんだ?」
と言っていたが職質中、パートナー(妻、夫、恋人etc)に
電話をするのは極々当たり前の行為だ。
逮捕されたら当然誰とも連絡を取れない。
職質中が連絡を取れる最後のチャンスなのだ。
パクられるのを覚悟した者はパートナーを逃がすために
隠語を使って会話をする。
例えば今回の場合の
「今、渋谷で職質受けてるんだけど、来てくれるか?」
この隠語を翻訳すると
「俺パクられるだろうから、絶対に来るな!
部屋にあるやばいもん処分して、ガラをかわせ!」
となる。
のりピーは夫の隠語に気付かず、現場に
行ってしまったのだ。
私はそう思っていた。
ところが逮捕された夫はあっさり、のりピー
も共犯であることを認めた。
どうやら、のりピーの夫にアウトローの一般常識は
当てはまらなかったらしく
アホコメンテーターが言っていた
「有名人の妻を呼べばその場を何とか切り抜けられると
でも思ったのでは無いか?」
というのが正解のようだ。
ところで、皆はシャブ中に対してどんなイメージを持っているだろう?
サンミュージックの相澤社長は
「罪を憎んで人を憎まず」
と言ったが、私のスタンスは
「シャブを憎んで、シャブ中を愛す」
というものだ。
私の経験上、男女を問わず、ずるい奴やふてぶてしい奴が
シャブ中になることはまずない。
シャブ中になるのはいつも良い奴ばかりだ。
人が良すぎて、素面では生きていけないような
弱い奴ばかりなのだ。
大麻は楽しむためにやるものだが、シャブは
そうでは無い。
皆、シャブを止めたくて仕方ないのだが
どうしても止められないのだ。
私は過去に多くの恋をしてきた。
私の好みのタイプは本当は気弱で、寂しがり屋で
優しいのに無理して強がっている女だ。
しかし、そんな女はシャブ中だったりする。
愛する女にシャブを止めさせたい…
そんな私の恋はシャブとの戦いだったと言っても
過言ではない。
結論から先に言おう。
全戦全敗だ。
シャブのためなら親兄弟も売る!という言葉がある。
それほどまでに強力なシャブの前で
私は全くの無力だった。
自殺とシャブの二つしか選択肢を持たない
彼女達に私は「シャブを続けろ!」と言った。
今回の報道を見ていた私は過去の女達と重なってしまい
のりピーのことが愛おしくなってしまった。
逃亡のための下着を大量に買い込んだ3日の日は
まだシャブが効いていてイケイケだっただろう。
夫が取調べで何を喋ろうが尿検をクリアすれば
チャラになる。そう思っていたはずだ。
しかし、ネタを処分することで、頭が一杯だったのりピーは
アルミ箔の処分を忘れてしまっていた。
そしてシャブが抜けて、弱気になった時に
逮捕状のニュースだ。
その時、のりピーは死ぬことを考えたはずだ。
匿ってくれている者を逮捕させないギリギリ
のタイムリミットは3日だろう。
3日を過ぎても出頭しなければのりピー
は自殺する可能性が高まる。
そう思った私はのりピーの出頭を祈った。
「小向美奈子は3週間で保釈された。
出頭すれば簡単に片付くんだから
これくらいの事で死ぬなよ!」
と……
テレビの出演者達はのりピーに対して、考えが甘いだとか
芸能界追放だとか、もっともらしいことを口にしたが
そいつらの顔にはハッキリと弱いものイジメをしたい。
自分は正しい人間と見られたいと書いてあった。
サンミュージックの相澤社長は記者会見で
「何を言おうが、僕らは酒井のことを怒りません。
何で相談してくれなかったんだと言いたい」
と言ったが、それに対してテリー伊藤は
酒井は甘ったれてるし、事務所も庇う必要無い。
刑務所に入れれば良いと言った。
私はテリー伊藤に対して
「昨年、ボロボロになっていた泰葉をドサクサ紛れに口説いて
一発やろうとしていたお前が、一丁前の口をきくな!!」
と言いたい。
TheサンデーNEXTで、北村弁護士はこう言った。
「彼女は覚せい剤を売って利益を得ている者たちの被害者でもある」
北村は嫌いだったが、好きになった。逆に、のりピーに対して
「怒りを覚える!」
と格好をつけて言った徳光和夫には虫唾が走った。
「何で無関係のお前が怒りを覚えるんだ?話題を提供
してもらって喜ぶべきお前が?」