仁太劇場 「白の男 その7」 byニョロ
茄子のつけもの・・・
味は絶品だった。
ただ出てきた料理はそれだけ・・・・料金は払ったのだろうか・・・
片足の無い美しい女はとうとう一言も喋らなかった。
気がつくと、潮の香りのする場所に来ていた。
初めからやり直すのだ・・・もう一週間以上が経っている。
と・・・突然男の身体に異変が起こった。
我慢しきれないほどの激しい痛み。
頭をガンガンと強く叩きつけられる感じ・・・・・・。
食べた茄子のせいなのか、それとも潮の香りのせいか・・・?
瞬間、真っ白な男の頭に一人の人間の映像が浮かんだ。
川辺まで来る途中で見かけたのだろうか・・・・?
過去に会ったことのある記憶なのか・・・?
オトコ・・・・
頭を締め付ける・・・・・・男のその姿・・・・フラシュバックする・・。
全身に猛烈な衝撃が走った!
雷にでも撃たれたかのような衝撃。
白い頭の中に差し込んだ一筋の光・・・・・・・。
男は叫んでいた。
「俺は、ロクゴウ・・・・・・俺の名前はロクゴウだ。」
つづく