来日中国人学生に対応するときの心得 | 中国語エッセイの本棚

中国語エッセイの本棚

中国の雑誌『読者』を
中心に中国のエッセイを日本語に訳すことをメインに
中国人学生との交流や中国に関することを書いています。

来日する中国人小中学生の多くは

高校生とは違い

 

自分の意志というより

親の都合で連れてこられた場合が多いので

日本語を学びたいという意欲は留学生に比べて少なく

日本語を学ぶスイッチが入りにくい。

 

住み慣れた母国を離れ

異国の地で暮らすということは

少なからずストレスもあるはずに違いない。

 

とはいえ、日本の生活は

中国に比べて楽なのだそう。

 

学校の時間は短く

体育の授業が多いので体を動かす時間が多いため、体調も良い。

先生は厳しすぎず、寄り添ってくれたりするし

給食もそれなりにおいしい。

学校という場所は悪くないらしい。

 

そのため、「日本語がわからない」ということを理由に

羽根を伸ばす子もいるのは事実で。

 

先生方は日本語、生徒は中国語。

そこに英語という共通言語は成り立たないため

翻訳機に頼り、コミュニケーションを取るものの

思うような意思疎通ができない。

(翻訳機は場合によって全然役に立たないこともある)

 

なかなかうまくいかない言語のこにゅにケーション、

文化の違いによるすれ違いで先生方は疲弊していき

中国人学生は日本人側のコミュニケーションが減少していくことに

「自分が嫌われている」と勘違いし、距離ができていく・・・。

 

こういう悪循環が実際の現場では起きています。

 

中国人側は日本にいる以上

郷に入れば郷に従う気持ちで日本語に慣れ

先生方は毅然とした態度で生徒に向き合い

日本語が通じない場合は、道具として英語も使う。

 

中国人と接する際にとても大切なのは

あいまいなことを適当に答えないこと。

NOをしっかり伝えること。

 

日本人はNOを伝えるのが苦手で

できる限り相手に合わせようとするけれど

中国人にとってYES,NOを伝えることに良い悪いはないし

NOを言えば相手が傷つくという考え方もほぼない。

 

逆に、一度言ったことをひっくり返すくらいなら

はじめからNOを言う方がいいわけで。

 

ここを間違えてしまうと

嘘を言った、手続きを間違えた!となり

どんどんかみ合わなくなっていく・・・

 

中国人学生と接するときは

・おおらかに。(いろんな想定外が来ると腹をくくる)

・YES,NOははっきりと。

・自分の意見を明確にする

・あいまいな態度はとらない

・わからないことはわからないと伝える

 

この5つを心がけるとコミュニケーションは随分スムーズに。

 

中国人学生とのコミュニケーションは

ふだんあまり考えなくてよいことを考えたり

あいまいにかわしていたことをはっきり答える必要に迫られたり

自分の内面を問われることが多いので「大変」と感じることもありますが

だからこそおもしろいのです。