北海道には、ともに学ぶ同志の英語の先生(高校)がいます。

その先生がご紹介くださったのが、
今回のタイトルである「良い授業とは?」です。

とてもいいなと思ったので、
ご本人に許可を得て、こちらでもご紹介いたします。


皆さん、「よい授業」と聞いて、どんな授業を想像しますか?
3つくらい頭に思い浮かべてみてください。







イメージできましたか?

これは、北海道のその先生が、ある大学に依頼されて教職の講義をしたとき、
学生に「良かった授業とは?」(高校時代を中心に)と聞かれたそうです。

●良かった授業のイメージを出し合う
 ↓
●「良い授業」にするための原理・原則を考える


という流れだったようです。

大学生が考えた自分の体験からの「よい授業」は、
以下のものです。

30個、挙げてみます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


1 高2のときの現代文の先生が、毎回授業の初めに、本の紹介をしてくれた。
  それによって、私も本を読むようになった。

2 受験末期、体育の授業は、生徒を楽しませるための、卓球やバレーボールだった。
  とても癒された。

3 現代社会。自分たちが生きていく上で必要なものを探すような授業。
  先生も各地を回っていろいろなことを調べているような人でした。

4 すごく厳しく予習チェックなどを行い、それを発表する場が多い授業。
  緊張感がある方が、身がひきしまる。

5 先生が勉強の仕方を教えてくれる。こう考えればこんなに簡単に解けるんだよ! といったこと。

6 歌を使って、古文の助動詞を覚えた。

7 世界史。授業が工夫に満ちており、生徒も自然と発言したくなる授業であった。
  10分に1回は笑いが起きた。

8 英語。提示された課題への発問に対し、当たっていた時は誉めていただき、
  間違っていたときには更にアドバイスを頂いた。

9 倫理。歌のプレゼント、BGMを流す。

10 先生が一人一人の生徒の発表に対して、短くてもコメントをしてくれる。
   (great / goodも含め)

11 数学。生徒がわからなそうにしているときには、無理に質問を尋ねず、
   ヒントを多く与えたり、前時の内容の復習を再度してくれる。

12 家庭科。生徒の考えが間違っていても「なんでそうなるかなー」等と言って、
   その答えを全て否定するのではなく、
   「そのような考え方もある」と肯定的に受け止めてくれる先生。

13 時間通りに終わる(チャイムが鳴ったらすぐに終わる授業)

14 机間指導をきちんとしてくれる。

15 単語テストや様々な小テストを作ってくれる、
   生徒のことをとても熱心に考えてくれる先生の授業。

16 問題がわからない時、友人と相談したり、先生に質問することが許される授業。

17 ひたすら模試対策(ありあまるくらいもらった)

18 プレッシャーのかかる授業(国語)。文章を読まされ、その内容を教師が質問する。
   板書は最低限しか書かない。頭の中で考えさせる。
   かなり嫌いだったが、生徒は集中していたし、自分の点数も良かった。

19 教師と生徒がたくさんコミュニケーションがとれる。

20 英語の授業で、補足や小話など、様々な外国の知識を教えてくれて、とてもためになった。
   答えや単語がわからない生徒にも、その生徒がわかるようなヒントを出し、
   答えを引き出していた。

21 英語の歌詞を聞き取る作業で、自分だけが聞き取れた単語があった!


22 数学で、毎週月曜日に小テスト(追試あり)習ったこと以上のものまで出たので、力になった。

23 学びたいと思わせる雰囲気を自然と作り出せた教師の授業(英語)。

24 課題(作業)と説明のバランスが良く、あきない授業(地理)。

25 先生の人生経験が豊富で、問題に取り組むにあたっての考え方から、
   雑談まで、話を聞いているだけで勉強になり、楽しく感じた。(国語)

26 一文一文生徒が訳をするようにし、大事な構文などがあれば、その都度説明し、
   理解できるまでやる(英語)。

27 世界史の先生自体が好きすぎて、その先生の授業はすべて完璧に授業受けていた。

28 高校を卒業してからも使える知識を教えてくれた授業(生物、現代社会、日本史)

29 豆知識や身近な経験を話してくれる授業。

30 教科書を使わず、先生がいろいろな教科書をまとめてつくった参考書のようなものを
   使って行う授業。ポイントもわかりやすいし、受験情報も教えてくれる(地学)。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

もともとは、もっとたくさん紹介されていたのですが、
その中から30個抜粋してみました。

この中のキーワードを並べてみると、
次のようになるでしょうか。


熱意
生徒のため
覚え方
厳しさ
楽しさ
ほめる
生徒の心理を大切に
時間を大切に
小話
小テスト
飽きない授業
先生の人柄


こうして見ると、どれも頭の中では知っている基本的なことですが、
こういったことがやっぱり大切なんですね。

悩んだ時こそ、基本に帰る。
基本的なことには、神が宿る。


明日の授業でも、基本的なことを大切にした授業をしよう。