日本のワイン文化はいまだに未成熟で、上は宮中晩さん会から下はミーハーなワイン会まで、フランスワインばかりが幅をきかせている。世界的にみて、時代遅れであることは一目瞭然。
新世界ワインは今もって2級品の扱いであり、自称ワイン通ほどカリフォルニア・ワインなどを見ると、心の内で眉根をひそませる。
そんなこんなが影響してか、カリフォルニア・ワインの第一人者がオーナーとして構えていた店が麻布十番にあったのだが、昨年だったか、あえなく店じまいしてしまった。
カリフォルニアへの愛情を語り合えるような店は他にないものか、と探していたところ、某氏に紹介されたのが、ここ「Blue」だ。
ワインのための料理、という感じがモロにしてくる、割と創作系のイタリアンが出てきて、なかなか面白い。
人気メニューの「リアル・とんがりコーン」。ヤングコーンをアンチョビバターでこんがり焼いたもの。
ワインというか、ビールにどんぴしゃ。
自家製ポテトサラダ、半熟卵とサマートリュフのせ。スパークリングワインを誘う一品。
鱧のフライ。衣にパルメザンチーズを入れ込み、サクサク度を上げている。飲める揚げ物。
子羊のロースト、チャイニーズスパイスソース。濃い目の赤ワイン仕様の料理。ソースが美味くて、付け合せのフライドポテトにしみこませると何ともいえない。
男らしいカルボナーラ。
酒が進む料理が次々に出てきて、うれしいかぎり。
店主の面白トークが聞けるカウンターが特等席。
すぐにも、また行きたい。