トリュフコースは冴えない タテルヨシノ銀座 | 御食事手帖

御食事手帖

主に東京と湘南で食べ歩き、でも美食のためならどこへでも旅するブログ

いまや日本中に何店舗あるのか。

東京と関西で手広くやっている「タテルヨシノ」の旗艦店で、季節のトリュフコースを試してみた。

結論から言うと、高い割には満足度は低い。

もっとリーズナブルに、もっと香りを楽しむ料理を出してくる店は、他にいろいろある。

ここで大枚はたかなくてもいいかな、というのが率直な感想。

 

アミューズは、キャビアのジュレよせとフレンチトースト。

ブリニスにしないのが工夫なんだろうが、いかんせんフレンチトーストが甘い。ちょっと無理筋。

黒トリュフのクレームブリュレ。

これまた、甘い。やけに香るけど、これはオイルか?

チリメンキャベツ、フォアグラ、黒トリュフのテリーヌ。

代表作、なのは結構だが、あまりに小さい。ステラ・マリスを思い出すと、量も質も寂しく感じる。

黒トリュフのプディング。

これがこのコースのメインイベントだが、これまた甘い。根セロリの味と香りが前面に出てきて、トリュフは食感でしかない。香らないし、外側のプディング生地も今ひとつ。

「真鱈のガルビュール、黒トリュフと共に」。

刻んで出汁に湿らせたら、トリュフは香らない。食感が楽しいわけではなく、味も絶品という食材ではない。このトリュフの使い方は、あまり感心しない。

メインは和牛フィレ肉のポワレ、ロッシーニ風。これと鹿の2択なので、何ともつまらない。

 

デザートは黒トリュフのスフレ。

全編を通して、甘いものを食った印象が強い。

一方で、たっぷりトリュフを吸い込んだという満足感には乏しい。

一皿くらいは、目の前で削る料理があっても良いのでは?と疑問に思った一夜であった。