連泊「海里村上」の夕食 | 御食事手帖

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主に東京と湘南で食べ歩き、でも美食のためならどこへでも旅するブログ

壱岐モノばかり、が続いてすみません。
九州方面では人気の宿・壱岐の島「海里村上」ですが、シーズンオフの秋に連泊する人も珍しいでしょう。割と貴重な体験なので、記録しておこうと思います。

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前菜は、前夜と総入れ替え。
鯛の酒盗はごく普通。胡麻豆腐は微妙な色合いながら風味はまずまず。
一番おもしろかったのは、島で採れた「小牡蠣」。ちいさなカキです。
豆粒大で、それ以上大きくならない種類だとか。
小さいながら、カキらしい濃縮された海のエキスは持っています。
こういうのを、もっと食わせて欲しかった。
黒アワビの酒蒸しは、さすがに食傷気味になります。

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天然大貝の沢煮。これは7月にも食べました。こういうネタかぶりを何とかできないものでしょうか。
そもそもこれは壱岐周辺の食材ではありません。毎度出す意味がない。

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造りは、鮑、アラ、アオリイカ。
アワビ、もうええっちゅうねん、という気分になります。
繰り返しになりますが、観光客には高級魚介、という強迫観念から脱しましょう。
観光客にも地元の人が食べるおいしい旬の魚介を出そう、と考えれば、もっと自由に、楽になれるはず。

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こちらはアラの唐揚げと中骨焼き。
型はそれほど大きくないでしょう。唐揚げの方は、身に脂のノリが足りません。
中骨はジュルッとコラーゲンな感じでおいしいですが、いかんせん、少ない。

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ほんまに、もうええっちゅうねん、と言いたくなるアワビのウニ焼き。
赤うにもアワビも、採ってからだいぶん日が経っているのではないでしょうか?
無理して出されても、客の方はもうアワビ・ギブアップ状態です。
アワビ以外の地の魚に、もっと自信も持ってもらいたいものです。

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前夜がヒレで、2日目は壱岐牛ロース肉のステーキ。
良い肉です。おいしい。でも、2日続けてステーキというのはどうなんでしょうか。

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締めのご飯ものとともに、おこぜの味噌汁。
夏のイメージがありますが、秋でもなかなか。
本当は魚種の豊富な壱岐です。アワビとアオリイカ、つまらない鯛類以外にも、いろいろ食べたかった・・・。


持ち込んだワインは以下。
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かなりシリアス。リザーブワインの熟成感がたっぷりで、複雑。

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ニコラ・マイヤール、こちらは一転、享楽的。華やかでおいしい。

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こちらは鉄板、キスラーのシャルドネ、ダットン・ランチ2004.

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壱岐牛と合わせて、ボンドのメイトリアーク1999。
99、00、01とそれぞれ複数回飲みましたが、ちゃんとヴィンテージごとに個性があります。当たり前ですね。カリフォルニアは毎年同じ作柄、というのは迷信です。
世評のとおり、01が良く、99は今が飲み頃、00は芯が抜けています。

ということで、壱岐シリーズ、これにて終了です。