




博多の港からジェットホイルで1時間ほど。
長崎県の離島の中でも豊かな島として知られる、壱岐へ出向いてみました。

この島、魚介が豊富なのはもちろんのこと、水にも恵まれ、農業も盛ん。
米作は弥生時代から続くとされ、島民の多くは半農半漁で暮らしているのだとか。

天然の白砂青松が各所にあり、極めて風光明媚です。
さて、島にはちょうど昼時に到着。
まずは腹ごなしに、と島人に飯どころを尋ねたところ、「はらほげ食堂」というのを推薦されました。

夏が旬のうにが自慢の店、とのふれこみでしたが、不安がこみあげてくる外観です。
ちなみに、「はらほげ」とは腹に穴があいていることを意味します。
近くにある「はらほげ地蔵」にちなんだ店名。

このお地蔵さんたち、お腹に穴があいてます。
そんな話はともかく、肝心の料理です。
この店では、生のうに丼か、うにの炊き込みご飯かを食べることになります。

こちらが、生うにぶっかけ定食。
ご覧のとおり、うにが少なく、刺身がチンケです。湘南あたりのなんちゃって魚料理屋の定食レベル。
これで何と、料金は1900円!
その辺の海で海女さんがとったうにだそうですから、「じぇじぇじぇ」なプライスです。
みょうばんが入ってないうにですから、それなりの味ですが、ご飯に比してうにが少なく、「ぶっかけ」には程遠い。
さしみは、原価めちゃめちゃ安い「ひらす」ですから、3切れは少なすぎ。

こちらは、はらほげ定食、1600円なり。
うにの香りも味も乏しいうにめしに、罪滅ぼしの刺身と小さな壺焼きが2つ。
どれも、「ああ、壱岐に来てよかったぁ」と思うような料理ではありません。
店内は、もちろん観光客のみ。
長テーブルがずらずら並ぶ座敷に、客がぎっしり詰め込まれ、みんなで冴えないうにめしをかきこみます。
この店が壱岐の看板食堂だとすると、島はあまりに損をしています。
ここの料理では、リピーターは生まれません。
この島の実力は、こんなものではありません。
次回以降に、うまいものを紹介します。