四谷三丁目の肉イタリアン | 御食事手帖

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主に東京と湘南で食べ歩き、でも美食のためならどこへでも旅するブログ

フレンチやイタリアンの立地としては、やはり場末なんでしょうか。

四谷三丁目は、欧州系でブレイクする店はほとんどないですね。雑多な居酒屋系がひしめく荒木町のイメージが強いせいでしょうか。四ツ谷だとミクニや北島亭がありますが、三丁目には横文字飯屋で「これ」という実力者はいません。

しかし、場末な分、割安でお得感の高い店が点在する穴場でもあります。

先日来、通っている「ドゥエリーニュ」は、その最たるもの。
今月2度目の訪問で、しかも同じような料理を注文したので、料理の詳細は省きます。
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この日持ち込んだワインはこの2本。
マウント・エデンは、カリフォルニアのサンタクルーズ・マウンテンの産。
畑は標高600メートルという高所にあります。
海風が吹けば、夏でも長袖が必要という、冷涼な気候。
あえて、そんな土地を求め、本家ブルゴーニュに太刀打ちできるシャルドネ作りを目指しているワイナリーです。
飲むのは2度目で、前回は2005年、今回は06。
開くのに、ちょっと時間がかかりました。
しかし、時がたつほどに、どんどん良くなっていきます。
ひんやりとした、透明感のある酸。
控えめながら、舌に沁み込むふくよかな果実味。
厚化粧な新世界シャルドネとは、全く趣を異にする、見事な調和が味わえます。
それでいて、同レベルのブルゴーニュと比して、3分の1以下の値段です。

残念ながら、日本の酒屋ではまずお目にかかれません。
これから値段もどんどん上がるでしょう。私は、見つけたら即買いしています。

もう1本、ニュートンのアンフィルタード・メルロ07は、まだ全然早かったです。
開けたての時は、がちがち。
ほどけるのに、30分~1時間はかかりました。
結構クラシックな味わい。開き始めると、ほのかな甘やかさが出てきます。
野太いタンニンを軸に、骨格ががっちりしていますから、長熟も可でしょう。
前日に開栓しておけば、あるいはおいしく飲めたかも。


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四谷三丁目でもう1軒通っている店。
「カルネヴィーノ」のジビエ入りカルネミストです。

スコットランドの山鳩、蝦夷鹿、うりぼう、子羊、和牛、牛ハツの盛り合わせ。
山鳩はフェザンダージュ若めながら、皮にコクがあってなかなか。
血の香りたっぷりの鹿は、非常においしい。状態が良かったです。
うりぼうは、さっぱりしすぎでしたが、ジビエ初心者には食べやすいでしょう。

どちらの店も、たらふく食って持ち込みワインをしこたま飲んでも、客単価1万円は超えません。
実に良心的です。
場末感が気にならない向きには、おススメの2軒です。