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「カラオケ・チムニー」。
この店が入る前は、場末のカラオケ屋だったことを、ついつい思い出してしまいます。
日本テレビが汐留に去った後は、いよいよさびれた風情になってきた麹町。
この立地でお店を続け、多店舗展開にも成功されているのは、立派なものです。
根強い人気の源は、料理とサービスの質に比して、明らかに安い値段でしょうか。
夜のコースは、驚くなかれ、4200円からです。
しかも、前菜2皿にメインとデザートという構成ですから、文句ないでしょう。
そんなお値打ちのコースに惹かれつつも、アラカルトを選択。
![$御食事手帖](https://stat.ameba.jp/user_images/20120905/16/jinsei-j-blog/2c/85/j/t02200165_0400030012173235465.jpg?caw=800)
まずは定番のアミューズ、パルミジャーノのクレームブリュレ。
これは、本当に食欲が出ます。
キャラメリゼの甘さと、チーズの風味と塩分、それと挽きたての胡椒の香りが何ともいえないハーモニー。
さあ、これから飯だ、という気分にさせてくれます。
前菜1品目は、カニとセロリのグレープフルーツゼリーがけ。
カクテルグラスにカニをぎっしり詰めた上に、パンプルムースのジュレがたっぷり乗っています。
残念ながら、カニがパサついてました。何かつなぎが必要でしょう。
セロリももう少し主張させた方が、味のバランスは良いかと。
![$御食事手帖](https://stat.ameba.jp/user_images/20120905/16/jinsei-j-blog/55/96/j/t02200165_0400030012173235467.jpg?caw=800)
![$御食事手帖](https://stat.ameba.jp/user_images/20120905/16/jinsei-j-blog/c6/84/j/t02200165_0400030012173235464.jpg?caw=800)
看板メニュー、野菜のテリーヌです。この日のは、10何種か入ってます。
細かくした人参とセルリアックが香り良く、モロッコいんげんとヤングコーンが程良い甘さ。
シブレットとビネガーのソースが野菜の持ち味を引き立たせています。
それと、野菜を寄せているジュレ。フォンにコクがあって、全体の調和を取っています。
![$御食事手帖](https://stat.ameba.jp/user_images/20120905/16/jinsei-j-blog/e7/36/j/t02200318_0277040012173235468.jpg?caw=800)
フュメしたサーモンのミキュイ、サワークリームとルッコラ添え。
類した料理があまたある中で、これは平均レベル。
黒ゴマもイマイチ効いていません。
鮭がもっとしっとり、もっとねっちりさせる火通しでないと、安っぽい食感になってしまいます。
![$御食事手帖](https://stat.ameba.jp/user_images/20120905/16/jinsei-j-blog/4a/04/j/t02200165_0400030012173235851.jpg?caw=800)
メインは、もち豚のロースト。
豚にキャベツですから、ビストロ・カフェ料理の世界です。
でもこういうのを上手に作って、客に満足させるのもテクのうち。
平らな皿でサーブすると、煮汁がダラッと広がりますから、ここは工夫のしどころでしょう。
家庭的な味でしたが、それでもまあまあでした。
![$御食事手帖](https://stat.ameba.jp/user_images/20120905/16/jinsei-j-blog/06/ed/j/t02200165_0400030012173235466.jpg?caw=800)
分けてもらったフォアグラのポアレ、白いんげん豆添え。
相変わらずポーションがでかい。バルサミコのソースはかなり強烈です。
それと豆がかなりアルデンテ。硬いです。狙いだと思いますが、個人的には微妙でした。
このあと、デザートで食べたブランマンジェが、えらいこと美味。
アーモンドの風味がズバッと鼻に抜けていく本格派でした。次も食べたい。
メインの選択肢が乏しく、鴨か和牛か豚か、というのはちょっと残念。
それを除けば、全体的にとても満足がいきます。
夜は予約も取りやすそうなので、ちょいちょいうかがいたいものです。