肉イタリアン、再び | 御食事手帖

御食事手帖

主に東京と湘南で食べ歩き、でも美食のためならどこへでも旅するブログ

夏だからでしょうか。雑誌の肉特集が目につきます。
「BRUTUS」9月号と「東京カレンダー」の10月号(なんで10月?)が双璧でしょうか。

はっきりいって、どちらも新味のない情報ばかりです。
それと、かぶりが多い。
ネタ不足の中で、似たような店を同じように取り上げるばかり。
「BRUTUS」の方にややオリジナリティーを感じますが、一方の「東京カレンダー」は劣化が一段と進んでますね。ニュースがない、情報がない雑誌は早晩終わる運命です。

さて、肉ばやりの8月だからではありませんが、四谷三丁目の肉イタリアン「カルネヴィーノ」を訪問。今月2度目です。
「カルネヤ」ほど肉に関してマニアックではないけど、パスタを含めた総合力はある店。
「勘之丞」よりも洗練。「キッチャーノ」よりもはるかに安い。
そんな位置付けです。

$御食事手帖
食前酒は、沼津で作られている「ベアードビール」。
全くもって、変態的なこだわりのビールです。ホップの香りと風味が濃厚。「バランス+複雑さ=個性」というキャッチフレーズに偽りはありません。

$御食事手帖
吉田牧場のモッツァレラ入りサラダ。
水ナスや丸十、それに甘みと酸味のバランスの良いトマト入り。
何気ないサラダですが、使う野菜の良さが伝わります。

$御食事手帖
生ハム類の盛り合わせ。
見た目、どうってことありませんが、その辺のとは違います。
まずグアンチャーレ・クルード(豚ホホ肉の生ハム)が実にうまい。脂がうまい。もっと食べたい、と心から願いたくなるハムです。
トスカーナ(だったかな?)の普通の生ハムもコクと熟成感があってまずまずです。

$御食事手帖
A5和牛の手切り肉が入ったキタッラ。
ひき肉ではなく、手切りのコロコロ肉は噛みごたえがあり、肉の旨みを感じます。
これも素っ気ない見た目のとおり、シンプルな味わいが逆に本場っぽい。

$御食事手帖
定番のカルネミスト。
この日は、夏の蝦夷鹿、A5和牛ロース、ケベックの子牛のコンフィ、岩中豚の肩ロース(かな?)

鹿は、つぶしたてのフレッシュな肉でした。
非常に生々しく火通ししていて「叩き」のようでした。
岩中豚は、これも脂に甘みがあって、肉質もジューシー。
写真は2人分ですが、本当に食い応えがあります。

$御食事手帖
定番ティラミスを胃の腑に納めて終了。

稲垣吾郎に似たソムリエ氏は、知識豊富で色々教えてくれます。親切な美人女性のサービスと相まってとても居心地がよい。
もっと流行ってもおかしくない店ですが、予約が取りにくくなるのは困るので、このままでいてください。