




お世辞にもキレイとは言えない店内に、これでもかと有名人の写真やサインを飾り立てるあたり、ある意味では本場韓国に近いケミストリーを持つ店。
とにかくここは、店主「ヤッキ―中村」の個性、というよりアクが全てのお店です。
訪問時も隣のテーブルで、独演会を展開。
焼き肉店主の多くが饒舌なのは、他と差のない商品(肉)に、どうにかして付加価値も持たせたいからに他なりません。
「こんな肉、他では食えないんだから」というのが、まさにそれです。
しかし。

どこででも食えそうなタン塩。本当に平凡な味です。

これといって褒めるところのないハラミ。
不味くはないですが、ヤッキ―が絶賛するほどのものではありません。

特上ロース。これもやや水っぽく、特上のありがたみはありません。

結局、この店はこれしかありません。
スーパーホルモン。

隣の客が唖然として眺めるほどのビジュアル。
鉄板の上で、とぐろを巻く姿は、食欲をかきたてます。

脂身たっぷりのホルモン。きっとメタボな牛だったんでしょうね。
濃い味の味噌だれにつけて食します。
脂と塩分と糖分たっぷりですから、成人病製造機のような食べものですね。
でも、おいしいから仕方がありません。
とはいえ、スーパーホルモン以外には特に目をひくメニューはなく、酒の揃えも悪いです。
店を支えていたテレビ局は、どこも経費削減。バブリーな芸能人も他の新興焼き肉店に流れているのは否定しがたいでしょう。
ヤッキ―の人柄が受けていた時代も、とうに終焉したのではないでしょうか。