
かなり高性能なレンタカーを借りたのですが、7日間の走行距離は、わずか600キロほどでした。
移動が大好き、観光のためならどんな苦労もいとわない日本人からすると、実に横着な旅行です。
ミラノが起点なら、普通はベネチアかフィレンツェ、あるいはその両方に加えてローマまで行くのが当たり前のところでしょう。
でも、わたくしは移動が嫌いなんです。
有名観光地を必死に駆け巡る、スタンプラリーのような旅は、やらないのです。
食べたいものを食べる。
飲みたいものを飲む。
旅の目的は、それだけです。
パリに住んでいたころ、よく目の当りにしました。
モンサンミッシェル日帰りツアー、朝6時発で帰りは22時。
長時間をバスの中ですごす、過酷なツアーです。
私は、こうしたツアーに参加する人に対して、「おやめなさい」と言い続けました。
日帰りツアーをキャンセルしても、後悔しないパリでの過ごし方もありますよ、と。
モンサンミッシェルは泊りがけで行くか、DVDを買った方がいいですよ、と。
でも、ほとんどの人は、私のいうことを聞いてくれませんでした。
日本人は、本当に移動を苦にしない方が多いですね。
その点、私はものぐさというか、あっちこっちへ出向く忍耐がありません。
美味いものが食べられて、その土地のワインと巡り会えれば、名所旧跡ツアーは二の次となってしまいます。
私も歴史は好きなので、観光もしたいと思ってます。
でも、本当に興味があるところは、そこだけで1週間以上は滞在すべきでしょう。
ベネチアにしても、フィレンツェにしても、タッチ&ゴーの観光では真の魅力は分かりませんね。
北イタリアのロンバルディアとエミリアの一部をまわる今回の旅。
わずか600キロの移動で、地味な街への訪問も多かったですが、私にとっては収穫は盛りだくさんでした。
1週間という限られた時間では、こういう旅の仕方でも致し方ないかな、と思うしだいです。
明日以降、少しずつ美味な体験を披露していきますので、興味のある方はぜひご覧ください。