浜松町東京會舘 浜松町 | 御食事手帖

御食事手帖

主に東京と湘南で食べ歩き、でも美食のためならどこへでも旅するブログ

進化を止めたガラパゴス洋食のご本尊、とでもいいましょうか。古き良き伝統か、それとも単に代わり映えしない因習か。このようなチェーン店が淘汰されない理由は、日本人のブランド信仰と変わらぬものへの安心感なんでしょうね。ただ、この店には取り柄があります。高層ビルの眺望です。
★★★☆☆



貿易センタービルの飲食店、というと低層階にある雑多なテナントを思い浮かべる人がほとんどでしょう。
しかし39階には、シニアが好む東京會舘があったんですね。
日比谷や内幸町は何度か行ったことがあります。日比谷の個室でローストビーフを食べた時は、昭和ノスタルジーとロンドンのマズ飯屋の思い出に浸ることが出来ました。

ここ浜松町は、ウォーターフロントの眺めが大変素晴らしく、この景色を肴にビールを飲んでいれば、十分満足して過ごせます。

2500円の「平日限定プレミアムランチ」(ひどいネーミングだ)も、そんなに悪くはありません。
スープは2種類から選べます。
玉姫殿の披露宴で出てきそうなコンソメスープか、人参のポタージュ。
後者を頼みましたが、本当に「洋食でございます」っていう感じの味わい。

日替わりのメインは、チーズときのこがのったハンバーグ。
子どもの頃に食べたハンバーグの記憶が走馬灯のように、頭をめぐります。
鵠沼のスエヒロ、新幹線のビュッフェ、神戸~大分をいく関西汽船のレストラン・・・。
言ってしまえば、どこででも食えるハンバーグの味です。

これにミニサラダとさびしいデザート、「デミタス」サイズのコーヒーがついてます。
ちなみにデミタスってすごい和製フランス語ですね。半分のコーヒー茶碗、って意味でしょうか。フランスでは、聞いたことがないです。

ベイエリアを睥睨しながら、昭和の洋食でノスタルジーを味わいたい方。大変割高ですが、景色代と割り切れば、そう腹も立ちません。