




10月に続いての訪問で、大ショックです。1か月も間があるのに、同じ料理が2品も出てきました。顧客管理の問題か、料理人の怠慢か・・・。お任せコースには、不断の努力が必要ではないでしょうか。
10月訪問時、「来月からジビエがいろいろ入りますから、ぜひ」との言葉を真に受けての訪問。
青首、鹿、ヤマウズラの定番3種類がメニューにありました。
前回のお任せコースが充実していたので、メインでヤマウズラ指定のコース(1万円+1000円)をお願いしました。
登場したアミューズで、期待は一気に萎みました。
何と前回と同じバターナッツ(という名のかぼちゃ)のスープ・・・。

おいしいんだけど、2回連続で出したらダメでしょ。
例えば、何年も前に出した料理の記録を残している「アラジン」と同じことをしなさい、とは言いませんが、1か月前の訪問時に何を出したかは、覚えていないといけません。

気を取り直して、前菜1皿目。この日一番の出来だったジビエのパテ。イノシシの出汁のジュレになめこを入れているのが面白いです。パテは、内臓のニュアンスが鮮明で、野趣あふれる香りも大変良いです。ジュレも程よい主張。

2皿目は、白子のムニエル。ロックフォールとポルト酒のソースが濃厚で、下にひいたネギも強い味。それに対して、白子に力がなく、バランスを欠いた料理になりました。去年の冬は美味かったので、素材しだいなんでしょう。ダメな時は、違う料理にしても良いのでは?

続いて、フォアグラのポアレ、洋ナシのコンポートのキャラメリゼ。
何というか、ごく当たり前で、どこでも出てくる料理です。10月のコースに比べると、独自色ダウン。おまけに、フォアグラ自体の質もそんなに良くありません。フランスに4年半もいた人間には、うかつなフォアグラは出さない方が良いかと思います。

魚料理は、カレイのポアレ・・・、これ前回と同じです。ブルターニュのムール貝が入ったソースも。アミューズだけなら、まだしもです。さらに言うと、カレイの質が良くなくて、ムールも「年季」が入ってしまった感じ。前回の好印象が吹き飛びました。

こちらは、メインのヤマウズラ。胸肉のローストと、モモ肉は雑穀米巻き。去年の野鳩もそうでしたが、熟成が足らず、香りが乏しい。サラッと食べられる肉質です。雑穀米巻きは、一工夫があってまずまず。

セカンドサービスは、笹身のサラダ。生っぽい笹身があっさりしすぎで面白くありません。

おなか一杯にならないので、チーズで腹埋め。ヴァシュランとシェーブル。

デザートはミラベル(フランスで良く食べる黄色い小さなすもも)を煮たもの。これはすごくおいしい。キャラメルのアイスを添えるより、いっそタルトにしてほしかった。最後に救われた感じ。
10月の訪問で過大評価しすぎたのでしょうか。
しばらく行くのは控えようと思います。
毎度のことですが、ワインは若いものばかりで、選びようがありません。料理と全く不釣り合いなリストです。