




銀座のど真ん中、典型的な接待用和食店です。料理はどれも不味くない。でも、「ああ、また食べたい」と心に残るものもない。自腹で行きたいとは思わないけど、個室接待の店としては、大変無難です。
エレベーターで上ったビルの一室、丸刈りの板前さんたちがすがすがしく迎えてくれますが、女性の店員さんは妙に無表情。もうちょっと愛想の良い女将なら好印象なのですが・・・。
4人用の個室は、形がややいびつながら、狭すぎず、広すぎずです。
料理は10500円のコースを頼みました。
程よい冷たさの生ビールで残暑の渇きを癒していると、初手の焼き胡麻豆腐が出てきました。
最近流行りですが、ここのは豆腐自体の風味がしっかりしていて、なおかつ胡麻だれがまたうまい。
大変好印象なスタートでしたが、以降は続きません。
造りは、まぐろ、鯛、いか、ミル貝の盛り合わせ。ですが、切りつけ方がどれもちまちましていて、食べた気がしません。質も平凡。
お椀は、刻んだ鱧と松茸。
先日「うえ村」で同内容のお椀を食べた後なので、どうしても比べてしまいます。
鱧本来の力と、出汁の加減で見劣りが否めません。
焼き物は、鱸の付け焼き。かなりしっかり、ガリンガリンになるまで焼いています。
付け合せの卯の花を絶賛するレビューもありますが、私には緩くてぼんやりした味に感じました。
炊き合わせは、生麩とナスと里芋。これは無難な仕上がり。ただ、1万円のコースの炊き合わせとしては、もうちょっと工夫があっても良さそう。
締めは、ご自慢の鯛茶漬け。
これは、胡麻豆腐同様、ごまだれが非常に濃厚でおいしい。
鯛の味そのものを覆い隠すほどの濃さなので、料理として正しいかどうかは微妙ですが。
3人でビール5杯、熱燗3合、冷酒4合ほどいただいて44000円ほどのお支払。
銀座だからこれくらいは当たり前なんでしょうが、社用でしか使えないコスパと感じました。
朱雀:http://gourmet.suntory.co.jp/shop/0X00136838/index.html