オーグードゥジュール 麹町 | 御食事手帖

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本年初フレンチは、市ヶ谷・麹町の「オーグードゥジュール」に行きました。
12月に荒稼ぎしたからでしょうか、フレンチ業界の年始は総じて遅いようです。
ようやく電話がつながったのがこの店でした。

「予約至難の店」と記憶していたので、まさか当日の電話で席が取れるとは思ってもみませんでした。
しかし、予約殺到はどうやら今は昔のよう。
多店舗展開で丸の内やら日本橋に出店をしたからでしょうか。本店ともいうべきこの店には、かつてのような活気がうかがえず、料理もサービスも中途半端になった感じでした。

前菜2品と魚、肉、デザートのコースを選びました。
冬なので名物の野菜のテリーヌはないかわりに、前菜は豚肉のパテ。味は悪くないのですが、華のない料理です。
温かい前菜で出たキノコのブルーテ(濃厚なスープ)は、容器をパイ生地で覆った、良く言えばクラシックなスタイル。悪く言えば、古臭い。

魚はスズキのポアレ。これまた、何の変哲もない料理で、逆にびっくりしました。一時期は飛ぶ鳥落とす勢いだったこの店が、ここまで凡手を連続させるとは・・・。多店舗展開は、レストラン経営にとって、やはり劇薬なんですね。

メインは鴨だったのですが、さすがに平凡の極みなので、頼みこんで子羊のローストに変更してもらいましたが、これもごくごくありふれた調理法と味。

栄枯盛衰は料理屋の常。とはいえ、美味い物屋に陰が差すのを見るのは物悲しいことです。