サン=テグジュペリの「星の王子様」が好きな主人の希望で、モロッコに行ってきました。
遠い国を周遊する場合は団体ツアーに参加していますが、ご一緒するのは65歳以上で70~80代前半の方々がメインです。
経験・背景の異なる初対面のメンバーが10日~20日くらいグループとして旅をするのですが、私にとっては人間観察の場として興味深く、将来こんな風に年を重ねたいと思う素敵な方との出会いが多いです。
旅行中いっしょに食事を取る中で徐々に自己開示をしていくのですが、マウントレーニア(家庭内用語で真っ先に、ご自慢を始める人)もいますが、縁あって旅するメンバーと穏便に過ごしていこうというスタンスが一般的です。旅の後半になると打ちとけてきて個別でお話しするようになりますが、そのなかで私がすごいなあと思った方々をご紹介しますね。
・かつて私の周囲の独身バリキャリは圧強め(自分もそうだった)の人が多かったのですが、女性が定年まで勤めることが珍しかった時代に定年退職され住宅も購入し、今は旅行や趣味を楽しまれている柔らかく明るい雰囲気に思わず引き込まれる女性。
・他の方が店員さんが来なくて困っている時に、本当にさりげなく小声の英語でサポートされた海外駐在経験豊富な男性。
40数年前の若いころはお給料が安くて、給与明細を見た妻に「これは半月分ですか?」と言われたと座を和ませてくださいました。
・職業が医師であることをオープンにしている方がいたのですが、同じく医師であっても「こういったところでは医師であることは言わないことにしているの」と、お茶目な笑顔でこっそり話をしてくれた方。感謝としてのチップの渡し方も学ばせてもらいました。
・会社員だったご主人の会社の合併、早期退職、転職でかなり大変だった時期を乗越え、ご自分も闘病をしながら二人のお子さんの医学部受験を支援された主婦の方。
どなたも大変だったとはおっしゃらないのですが、まさに人に歴史あり・・・。
まれにキレキレじいさん(家庭内用語で急に怒り出す高齢男性)がいて「言い方ってあるよね~。自分も気をつけよう」と思ったのですが「もしや説明されたことが聞こえにくくて、状況把握が難しいのかな」と気づいてできる範囲でフォローをこころがけました。
たくさんのover65の素敵な方々から刺激を頂いたので私も、将来年下の人たちに年を取ることも悪くないかもと感じてもらえるように行動していきたいです。
読んでくださってありがとうございました。
