労働契約も契約の一種類です。民法上契約は、当事者間で自由に決定できることが原則(契約自由の原則)ですが、労働契約については多くの法規制によってこの自由の原則が制限されています。
その理由は、経済的に優位に立つ使用者から弱者である労働者を保護するためだとされています。(経営者としては「それは違う!」と感じるかもしれませんが昭和の時代に制定された法律なのでご了承ください…。)
特別な法規制の具体例として、例えば、使用者から労働契約を解約する場合(解雇する場合)には、労働基準法によって30日前の予告又は30日分以上の解雇予告手当を支払わなければなりませんが、労働者から労働契約を解約する場合(自己都合退職の場合)には、労基法に規制がないので、労働者は民法の原則により、14日前に労働契約の解約を申し出ればよいといった例があります。
 このように労働契約は労働基準法をはじめ色々な法律が絡み合って成り立っているものですから、契約を結ぶ際にできる限り契約の内容を周知確認することが大切です。
また、法律関連で忘れてはいけないのが「労使紛争」の存在です。
労働者と紛争が起こると、労働者側は民法と労働基準法を重ね合わせて有利な部分を選択し、主張してきます。
労務管理も、労働基準監督署などの行政レベルで済む問題と、労使紛争などの司法ステージとに分けて対策を進めることが大切です。
当事務所では行政レベルと司法ステージに分けて考える労務管理をアドバイスしています。

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人事を改革するためには、改革に取り掛かる前に、まず、人事に時間と労力をかける覚悟を決めなければなりません。
そうです。他の分野と同じように人事に関しても
経営における意思決定をまずは行うわけです。
この意思決定があいまいだと、せっかく改革する仕組みを作っても、やりぬく意思力が足りずに制度が形骸化してしまいます。人事改革の成否はこの意思決定が握っていると言っても過言ではありません。
さてここで、「人事を改革すること」をシンプルにとらえてみましょう。
「人事を改革すること」とは、人に対して何かを働きかけ、その人の行動を変えて(レベルアップさせて)業績を上げようとする取り組みを表しています。
ここでの人とは会社にとっては社員、病院・医院にとってはスタッフを指します。
当然、人に変わってもらうためには「覚悟と熱意」が不可欠です。
人の行動を変える「覚悟と熱意」の必要性について少し考えてみましょう。
あなたは、他の人に軽くアドバイスされたくらいで自分の行動を変えられますか?
よほど柔軟な人でない限り、その答えは「いいえ」だと思います。そう、人間の行動はちょっとやそっとの働きかけではなかなか変わらないのです。
したがって、人事改革に取り組む会社や病院・医院は、「やりきる熱意と覚悟」をまずは社員やスタッフに示さなければなりません。
やりきる熱意と覚悟が会社にあるかどうかは社員に確実に伝わります。
何事もそうですが、改革の際に反対意見が出ることや反対勢力が出来ることがよくあります。
むしろ、全員がもろ手を挙げて賛成というケースは少ないかもしれません。
この状況を打破できるのは、労働法の遵守でも正論でもありません。「覚悟と熱意」です。
覚悟と熱意は人を動かす!

このことを忘れないで、人事に時間と労力をかける覚悟を決めてください。

人事改革の覚悟を決めたら、http://www.hris.jp/management/

人事評価制度を構築しても、その運用に苦労する企業は数多くあります。
運用がうまくいかない理由の一つとして、制度を作ったところで満足してしまい、運用と公開の重要性を理解していないとことがあげられます。

結論から言うと、人事は行動が変わって初めて業績に直結するのです。
教育訓練についても同じようなことが言えます。
大手コンサルティング会社の研修等を受講してもなかなか自社での成果が上がらないのは、社内での行動が変わっていないためです。
心構えや心がけが変わっても、行動が変わらなければ意味はありません。
これらを踏まえて人事評価制度の運用を考えると、人事制度を動かすとは
①改定を重ねてより実績に結び付く行動を集める。
②ノウハウとして共有するために、評価基準に盛り込む。そして公開する。
ことを表しています。


人事評価制度は「造る、動かす、公開する」がワンセットです。それぞれの機能と効果は次のとおりです。

「造る」…成果につながる行動を集めるための仕組みが出来上がる。
「動かす」…成果につながる行動の材料が手に入る。
「公開する」…社員の当事者意識が強まり、行動が変わりやすくなる。
いかがでしょうか。

今回は、成立してしまうと非常に厄介な労使慣行についてお話をします。
慣行とは以前からの慣わしとして通常行われることをいい、労使慣行とは職場における労使の習慣ということになります。
 ある習慣が、その企業において労使関係を規律する事実として明確に承認され、あるいは社員が異議をとどめることなく当然のこととして考えているような状況があれば、就業規則などに定めがなくてもそれは職場慣行として成立していることになります。
また、職場慣行として成立するためには以下のような3つの要件が必要となります。
① ある取り扱いが、一定の期間にわたって繰り返し行われていること。
② 労働者も使用者も、その取り扱いについて特別に反対することもなくお互い承認していること。
③ その取り扱いが、労働基準法などの法律に違反していないこと。
そして、職場における労使の習慣が労使慣行として認められるとそれは就業規則で定めたのと同様の効力を持つと認定されてしまいます。
少し難しいですね。簡単に言うと、ある一つのことについて特別扱いを続けていると、その特別扱いが徐々に労働条件に変化してしまう恐れがあるという話です。
つまり、経営者が「良かれと思って特別に配慮していた部分」がいつからか「誰でも使えるみんなの労働条件」になってしまうのです。何とも恐ろしいですね。
労使慣行が発生することを防止するためには、経営者として、普段から就業規則に沿った労務管理を行いなるべく例外を作らないことが大切です。
人事には気持ちが入ってしまうためどうしても例外を作ってしまいがちですが、プラス評価もマイナス評価も「人としてのけじめ」を表現するものです。
なるべく、「良いことはよい」「悪いことは悪い」の原則通りに労務管理を進めましょう。
実務的によくある例として、「遅刻や欠勤の際の給与減額を特別に免除するケース」や、「退職金制度がないクリニックなどで特別に退職時功労金を支給するケース」などがあります。
いずれの場合も特別扱いをするときは、特別扱いであることをしっかり本人に説明し、他の社員やスタッフに絶対に口外しないことを約束させることが実務的なポイントです。



「どこかに、いい社員はいないかな?」、「自発的に動いてくれる社員はいないかな?」、「どうもうちの社員からは新しい発想が出にくいんだよな…。」

創業5年を超えた会社の経営者からよく聞こえてくるセリフです。

このようなセリフが出てくる原因は、社内の人財の能力が低いからなのでしょうか?

いいえ、決してそんなことはありません。

原因は、社員に会社の「成長ステージが変化しており、その変化に合わせて業務と行動を変化させなければならない」というメッセージが伝わっていないため、社員の行動が変わらないのです。

創業当時はとにかく会社の存続が最重要課題です。

そのため、新しいアイディアを生む人財よりも、当時のビジネスモデルを軌道に乗せてくれる人財やそれに沿う行動を優先して採用・評価していたはずです。

その後、会社が成長しステージが変わった場合は、そのことについてアナウンスしてあげないと社員は動いてはくれません。


ステージアップに関するアナウンスの具体的な会話の流れとしては、例えば、

①「わが社も創業7年目を迎えた。ここまでみんなの協力も大きかった。

  とにかく商品○○の販売についてはがむしゃらに営業をしてくれたことに

  非常に感謝している。」

②「しかし、主力商品○○だけでは価格競争に巻き込まれると、業績が悪化してしまう。また、一商品に頼りすぎるリスクもある。そこで、これからは思考を切り替え、新たな商品作りとその販売方法を構築したいと考えている。」

③「それに伴って人事評価の基準も、少し改定を加えて新商品の発案や販売方法の立案についてよりウェイトを置いた評価にしたいと思っている。」

④「一番大変な時期に頑張れたみんななら、必ず新商品についても成果が出せると確信している。」


というような流れで、会社の成長ステージの移り変わりについて説明をしてください。

他社の人財は良く見えるもの。そのような時こそ自社の社員に自らの思いとどのように行動してほしいかを直接語りかけてください。