この羽生君の言葉に驚いた。
確かこの言葉は聞いていたはず。
なのに失認していた。
写真撮影の時、カメラマン・設営されたセット・衣装に至る迄
羽生君の「声を聴く」姿勢。
一つひとつの事象に必ず意味や声が存在しているという思考が根付いている証拠。
改めて、凄い人だと思わずにはいられない。
蜷川さんも「ファインダーを覗きながら怖くなる瞬間がある、羽生結弦の底が知れない怖さを感じた」との表現されていた。
衝撃さが伝わる言葉だ。
多くの被写体を撮り続け第一線で活躍している蜷川さんに
「底が知れない」と感じさせる羽生結弦って一体・・・。
「孤高の原動力」より
羽生君のコメント
「蜷川さんの視点、受け取りたい雰囲気を考えて挑みました」(羽生結弦コメント)
蜷川さんとのセッションは3回目です。最近は、羽生結弦という存在にこの服やセットを合わせたときに、どういう構図になるのかを客観視するようになりました。突拍子もないかもしれないですけれど、「この子はどう見られたいのかな」と服の声を聞いたりするようなイメージです。特に、蜷川さんはセットがものすごく凝っていらっしゃるので、そのセットに対してどういう感情や意味をもたせるべきなのか、蜷川さんはどういう視点から写真を撮っていて、どういう雰囲気を受け取りたいのかなと考えながら挑みました。
蜷川さんコメント
「羽生さんだから絶対に大丈夫だと確信していました」(蜷川実花コメント)
羽生さんを撮影していると、ファインダーを覗きながら怖くなる瞬間があります。「この人はどこまでいくんだろう」と底が知れない、内側から出てくる表現力のすさまじさにいつも吸い込まれそうになるというか。表現の幅が広いという言葉では収まらないくらい、人というものを超えた、独特な存在感を持った方です。赤いバラのセットやビッグシルエットの衣装といった、被写体本人のパワーがないと成立しないシチュエーションも多く取り入れています。でも、羽生さんだから絶対に大丈夫だと確信していたし、撮影を終えて、その遥か上を見せていただきました。」
写真家と会話して羽生君は必ず想いをくみ取ろうとする
そして、二人の間に化学反応が起きて、その瞬間にしか見せない顔を見せる
蜷川さんではないですが
「底が知れない」人
俯瞰する能力に長けているのだろう(と思う)
でなければ、この衣装を纏うことは
不可能でしょう
前回の記事でナチュラルにこだわったこと
ただ今、内省中
生きとし生けるものの
声なき声を聴く
研ぎ澄ます感性