デヴィッド・ウイルソンと羽生結弦の出逢の感動秘話
二人のコラボレーションの真髄を追ってみたいと思います。
2022年のFaOIの千秋楽で「ノートルダム・ド・パリ」を再演した時、羽生結弦さんは、デヴィッド・ウイルソンに対して「あの場面はあなたに捧げた」と感謝を伝え、この言葉にデヴィッドは、涙がこみ上げたそうです。
羽生結弦君はいつも、誰かを想って演技をしていることがわかります。
以下、昨日と同じ
「羽生結弦と振付師の巨匠デヴィッド・ウイルソンとの出会い」その②です.
ザックリ書き起こしです。
振付師の変更
2014年ソチ五輪の後、羽生結弦君は振付師をシェイリーンボーンとジェフリーバトルに変更しました。
私は、この振付師変更を選択した羽生結弦君にとても驚きました。
デヴィッド氏は、所属チームの一員でしたから、私だったらとても言い出すことはできないだろうなぁ…と思ったものです。
羽生君がシェイとの対談で、「振付師変更」のことを自分の言葉で話しています。
”僕がすごくパワフルな、もっとパッションを出せるプログラムを作ってもらいたいって思ってて、初めてシェイと会った時にシェイのパッションをすごく感じて『あ、自分はこの人に作ってもらいたい』って、そのときに思いました。だからソチオリンピックの前にはもう、シェイに作ってもらいたいなって思ってて。
僕もまだ10代だったから若かったんで、力強さみたいなものを出したかったんです」”
オーサーコーチは、「SPはジェフ、フリーはデヴィッド」と考えていたのですから、オーサー氏もさぞ驚いたことでしょう
「現段階の自分にはシェイが必要」「自分の運命は自分が決める」
若くして既に手にしていた「自律心」。この羽生君の決断力と行動力に、私はあらためて尊敬の念を抱かざるを得なかったです。
タイミングを見抜く力も一つの才能なんだと感じますね。
その時期のデヴィッド氏は、
『ソチ五輪の後、しばらく2人は競技のプログラムから距離をおきました。
羽生選手がフリーの振り付けを シェイ・リン・ボーンさんに変更したからです。
デヴィッド氏は”ユヅがジェフ やシェイと続いているのは良いこと 最高の作品を生み出すには プロセスとして選手を知る必要がある ”としながらも…
"なぜ僕がユヅのショートプログラムを 振り付けられないんだ!”って文句を言ったことがある。ユヅを振り付けるジェフが羨ましくて、嫉妬したんだ。
だけどその理由は 「ユヅが当時 スタミナ不足で壮大なショートプログラムが滑れないからだ」とわかった。
僕が振り付けた2つのフリーでユヅは死にそうになっていた。
僕の 振り付けがシェイやジェフに比べて難しいと言ってるわけじゃないけどね。
再び羽生結弦君とコラボ♪
再び 彼と一緒にコラボレーションする機会が訪れた時 本当に多くの意味で報われたと感じたよ。私は本当に幸せだった。
『「春よ来い」の振り付けをしたときにユヅは僕に言ってくれた。
”いつも、あなたが僕を成長させてくれるように感じる”と。
彼はあの曲に強い思い入れがあった。
羽生選手が特別な存在なのは、たくさんの理由があるが、まず彼の熱量。
内面から突き動かされているようなモチベーション。
こういう人がレジェンドになる。
あらゆるスポーツに於いてそういう人物がいる。
単に何度か勝ったと言うだけではなく、その競技を圧倒的に支配して後世にまで語り継がれる。それがユヅルです。そのものなのです。彼は、元チャンピオンと言うだけでは終わらない。一つの時代が「ユヅルの時代」。
そしてもう一つ。彼はカリスマ性のあるとてつもないパフォーマーに成長した。それこそ稀に見る者だ。
彼にはできない事なんて何もない。』
デヴィッド、本当にうれしかったことでしょう。
24時間ユヅのためなら空けておくよ!と言ったほどです。
二人は、お互いの信頼関係で繋がった関係で再スターしたその時から、特にプロアスリートになった羽生君の世界観を存分に生かしてくれていると思う。
それにしても…羽生結弦君がシェイを選んだと分かった時、どれ程落胆したことでしょう。ジェフに「何で僕はユヅの振り付けが出来ないんだ!」と嫉妬心でせめぎ合ったシーンが目に浮かびそう
ますます、とてつもないパワーと振り幅で予測できない方向へまっしぐらの羽生君。彼の振り付けは充実感と同時に生みの苦しみもあるかもしれない。
まぁ、羽生結弦君がアイディア出してくるのを見込んでいるのでしょうか
(羽生選手とデヴィッドのコラボレーションは羽生選手が17歳の時に始まり「ノートルダム・ド・パリ」「ロミオとジュリエット」「ノッテステラータ」「春よこい」「クリスタルメモリーズ」「あの夏へ」「レゾン」「ダニーボーイ」と続いています。)
シリーズ③に続きます♪
そしてそして、目の前に「REPRAY宮城凱旋公演」が
リハが順調に進んでいますように。
期待と祈りで見届けましょう
最後までお読みいただきましてありがとうございます♪