「亀高駅」を目指すべく、県道25号線から国道314号線に戻り、今度は国道432号線を東進する。
事前の調べでこの亀嵩駅にはその駅舎内に「扇屋そば」という蕎麦屋が営業しているらしく、「砂の器」の聖地というだけではなく手打ちの出雲そばが食べられるということで結構人気なのだそうだ。
亀嵩駅に到着!思ったよりポップな看板が目を引く。
当時の映画関係者の話によると、蕎麦屋の看板が邪魔だったので駅舎の撮影に使わなかったらしい。
亀嵩駅の当時の様子はこうではなかったと思うが、確かに本浦親子が父親の病状が悪化し悲壮感引きずりながら辿りついた設定では蕎麦屋の看板は興ざめかもしれない。
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映画のワンシーン。
扇屋のホームページを見てみると創業昭和48年とある、
映画の公開が昭和49年だから、撮影時はギリギリ存在していたか。
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この駅名の看板、映画と全く同じように見える。50年前のものとは思えないが、これは映画を意識してのものだと思われる。
映画での駅名看板。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20230925/11/jinkhair/e9/22/j/o1080060715342579904.jpg?caw=800)
店内に入ると3、4組の先客がそばを食べている。
時刻は12時半。休日にはもっと混みあうのだろう。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20230925/11/jinkhair/f9/72/j/o1080060715342579908.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20230925/11/jinkhair/84/76/j/o1080060715342579912.jpg?caw=800)
この器が3段重ねになっている「割子そば」にした。
自分が食べられる量に応じてこの皿を増減する仕組みらしい。
で、肝心の蕎麦の味なのだが…
ヤッパリ讃岐人だな私は、うどんの良し悪しは分かっても正直言って、蕎麦のおいしさが分からない。
なのでここのそばについての評価は控える(笑)。
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つゆ付きの亀嵩そばを土産に買う。
蕎麦を食べていると木次線の上り列車がホームに入って来た。
良く見ると「出雲八代駅」で出会った職員の男性が乗っている。あの後1時間に1本あるかないかの列車を待って乗って来たのだろう。
車がこれ程発達した現代、この路線を必要とする人はほんのわずかになってしまった。
それが逆に駅やその他の施設が50年前の姿を留めている理由になっているとしたら、なんと皮肉なことであろうか。
ホームの反対側(左側)を見るとすぐ崖が迫っている。そのせいでホームを撮影する際、カメラが引きにくい、というのもここが撮影に使われなかった理由だという。
構内では砂の器を常時上映しているが、これは中居正広が和賀英良を演じたテレビドラマ版である。
因みにテレビドラマではこの本物の亀嵩駅が撮影に使われた。
さて「亀高駅」に別れを告げたら、次は「湯野神社」に向かう。