運よく個室に入る事ができ、また再び入院ライフが始まった。
「入院ライフ」と言っても今回はそんなに長くなることはないだろうが、一体どのくらいで退院できるのか。
入院して3、4日ほどでのどの痛みはだいぶ和らいできて水をゴクゴク飲めるようになった。最初は食べ物は喉を通らないので絶食であった。
毎朝、看護師が体重計を持ってきて体重を計られる。
私は元々55、6キロで安定していたのだが、前回の3か月の入院で最高(最低?)45キロまで体重が激減した。
その後退院して54キロぐらいまで回復していたのだが、今回入院前から食欲が無かったせいか、入院時には52キロ、それが毎日減って行って入院1週間目くらいにはついに50キロを切ってしまった。
お腹がへこむのは嬉しいけど、これでまたレブル1100の取り回しに苦労することになるなぁ~。
「1週間くらいで退院できますか?」と主治医に聞くも「それはまだ無理でしょう」と断られる。
前回の3か月の入院でお店の方はだいぶお客様が減ってしまった。
それを取り戻すべく頑張って来た矢先のこの再びの入院は非常に痛い!
土日を迎えるごとに凄く焦燥感を感じてしまう。
焦っても仕方ないと言われるが、これは経営者でないとわからない焦りかも知れない。
とにかく今できることは安静にして一日おきの血液検査の結果を良くすること。
医師は検査結果が改善されないと退院許可は出さないだろうから。
入院して数日後から食事が出るようになったが、どうしても食欲が湧かない。
体調もあるが前回の入院の際に、ここの病院食に飽きてしまったせいもある。
もちろんメニューは日替わりなのだが、もう大体何が出てくるか想像できてしまうし、どんな味なのかもわかってしまうのだ。
で、また体重が減る。
ホント「ダイエットには入院が一番!」だと思う(笑)
医師からも「頑張って食べてくださいね」と言われる。
「頑張って食べて」と言われてもなぁ~。食欲もなく、食べたくないものを食べるのはホント辛いのよね。
テレビを見てるとタレントやお笑い芸人が店を周って食レポをするシーンがあるけど、タレントだって体調の悪い時や食欲のない時、またあまり好きでない食べ物の時だってあろうに、それを食べて大げさなほど「ウマイ、ウマイ!」とリアクションせねばならんこともあるだろう。
ヤッパリ楽な仕事はないんだよなぁ~。
ってなんの話だ?(笑)
何なら食べられるんだろう?
「うどん?」
そうだ!大好物のうどんなら食べられるはず!
そういやここから歩いてすぐの所に「はなまるうどん」があるぞ!
病院を抜け出してあそこまで行けたら…。
私は我慢強く点滴が外れる時間を待った。
そして午後3時ごろ点滴が外される。
よし!作戦開始だ!
まだ針は刺さったままなので腕に包帯を巻いた状態である。
なのでこれを隠すために念のために持ってきてもらった薄いダウンジャケットを羽織り、まだ外来患者が残ったロビーを何食わぬ顔をしてすり抜けて病院を抜け出す。
病院の裏口から外に出て、細い路地を抜けると通りに出る。
この時期外でダウンジャケットはさすがに暑い!
そして無事「はなまるうどん」に到着!
ここはセルフ店であるからお盆を持ってカウンターを進み店員に注文をしてうどんを受け取ったらレジでお金を払う。
カウンター越しに店員にうどんの種類を告げるのだが、実はこの時私は扁桃炎の影響で全く声が出せなくなっていたのである。
「肉うどんの小」
と言いたいのだが全く声が出てこず、かすれたささやき声になるばかり。
すると店員は私が「話せない人」だと思ったのだろう。
メニュー表を持ってきて…
「これですか?これですか?」
と指をさして尋ねて来たので、私も「肉うどんの小」を指さしてかすれ声で「これ!」と答えて何とか注文できたのである(笑)
よく「風邪で声が出ない」というが、これまでここまで声が出なくなったことはなかった。
一体いつになったら普通に声が出せるのだろう?
「肉うどんの小」を無事に受け取ってカウンターに座る。
(はなまるうどんで写真を撮るのは恥ずかしいので撮ってませんw)
一口出汁を飲む…
肉の甘辛い味が出汁に溶け出して、えも言えぬまろやかな風味と味が私の食欲をダイレクトに刺激する!
「あ~!これよ!これ!」
飽き飽きした病院食とは雲泥の差!
「ズルズルズル~!」
アッと言う間に平らげ、出汁まで全部飲んでしまった。
中途半端な時間ではあるが麺はそれほど劣化していない。
「はなまるうどん」は麺の劣化を防ぐため少量ずつ茹でると聞いた。
そこが「〇き〇きうどん」と違うとことだ。
食べきれないといけないと思って天ぷらやおにぎりなどは取らなかったのだが、これではちょっと物足らない。
しかし、まぁいい。
あまり満腹にしすぎると6時の夕食が入らない。
食事の残量もチェックされているためあまり残しすぎるとマズいのよ。
入院も1週間を過ぎた。
一日おきの血液検査の結果もだいぶ良くなってきたようだ。
これなら退院もそう遠くないだろう。
一刻でも早く退院して店に出たい。
一番気にかかることはもちろんお店の事であるが、バイクの事も気にかかる。
「レブルをどうしようか…」
重いレブルを持て余しているということは前にも書いた。
もちろんずっと乗っていればどんくさい私でも慣れてくるだろう。
だが、それよりも最近自分のツーリングスタイルの方向性の変化を感じることが多々あるのだ。
本当は他に自分が乗りたいバイクがあるんじゃないのだろうか…
私の妄想にお付き合いくださる方はまた続きをご覧ください(笑)。