あれから順調にガスは爆発し続けている(笑)
切った傷の痛みもだいぶ収まって来た。
また、お腹の中から術後の廃液を排出するために「腹腔ドレーン」と呼ばれるチューブとそれを貯める丸いタンクが未だについているのだが、そこに溜まる液も赤い血の色から黄色っぽい薄いモノに変わって、排出量も減って来た。このチューブ自体も近いうちに取れると思う。
これがあるとホント邪魔で…
廃液の色は右に行くほど正常になる。
これを腹部に固定するために「腹帯」というものをしなければならない。
これは名前の通りお腹の包帯で、マジックテープになっているからそう面倒ではないものの、ともすればヨレてうっとうしい。
後は大腸自体の調子だ。
腸閉塞状態は解消されつつあるもまだ食事ができる状態なのかが心配だ。
実は術後3日目に医師の判断で食事を開始したことがあった。
去年の12月24日に重湯から開始してわずか一日で具合が悪くなった経験があったから「ちょっと早すぎるのでは?」とは思ったが、医師の判断だし、私も早い方が有難かったのでその日の昼食と夕食、2回食事をした。
その後、案の定というか、それが悪かったのかどうかはわからないが、夜、熱が出だしてあの「腸閉塞」騒ぎにつながったのだ。
あれから再び「絶飲食」になり、もう一週間。
もうそろそろ食事を再開させてもいいのではないかと思うのだが、さすがに前回の事もあるので医師も慎重になっているのか、この土日はこのまま過ごさせるらしい。
今度はまたあの「重湯」から始まるかもしれんな…。
入院して、手術をして、色んな痛みや苦しみ、不自由さに耐えて来たなホントに!
術後すぐに「HCU」という集中治療室で目覚めた私は体中に張り巡らされた配線やチューブに愕然!(って言っても大体は予想していたw)
計算外だったのは尿道に挿入されたチューブ、これが思っていたより痛い!胆石の時は違和感こそあれ、それほどの痛みは感じなかったような記憶があったのだが…。
しかし!今回のは痛い!
麻酔で寝ているときはともかく、意識が戻った今、これは耐えられん!
看護師にダメ元で抜いてもらえないかと頼んだらあっさり抜いてくれた。
しかし、これが地獄の始まりだった!
数時間すると何となく尿意を覚え、看護師に訴えるも、今は歩いてトイレに行くことはできないので尿器(シビン)にするようにと用意される。
最初はベッドの上で試みるが、そういう姿勢でした事がないのでどうも出ない。
ならばベッド際に立ってすれば出るかも?
と血圧計、フットポンプ、心電図、酸素飽和度、などのチューブ、配線をかき分け、何とかベッド脇に立って股間に尿器を当て再び試みる。
しかし、出ない!
どう頑張っても出ないのだ!
こんなことってあるの?
便秘はわかるけどオシッコが出ないなんて!
出ても一滴ずつ滴り落ちる程度、しかしそれが尿道を通る時尿道にまるで火箸を突っ込まれるような痛みを感じる。
多分長時間チューブを入れられていたせいで内部が痛んでいるのだろう。
そしていつも力を入れるときに入れる所に力が入らない。
ここで出せないとまたあのチューブを入れられてしまう!
そうやってかなり長い時間頑張っていたが、出た量と言えば尿器を傾けたときに底にほんのちょっと溜まっているくらい。
そこで私は看護師に白旗を揚げるしかなかった。
「またあのチューブを入れるの?」
「ううん、一回ずつ管を挿して出すのよ。じゃあどれくらい膀胱に溜まっているか調べるね」
看護師はドライヤーを小さくしたような機械を持ってきて私の下腹部に押し当てた。
小型の超音波検査装置のようである。今はこんな機械でわかるのか!
「だいぶ溜まってるわね…300㏄以上はあるかな」
「えっ?そんなに?自分では感じないんだけど」
「手術後は麻酔のせいもあってそんなものよ、じゃあ用意するわね」
看護師は長いちょっと太めのストローみたいなものを持ってきた。
後で調べたのだが、これが「導尿カテーテル」と呼ばれる器具らしい。
この外側の筒の中からもう一回り細い管が中にあって、看護師がゆっくりそれを引き抜く。
そして私のアレを持って、そしてなんのためらいもなく…
「ウゥッ!グオォォォォォォッ~!」
HCUで絶叫するわけにもいかずこらえらたが、まるで股間から脳天に突き抜けるようなものすごい激痛に思わずのけぞる!
「はい!力を抜いて~」
アホか!こんなに痛いのに力抜けるかって!
「はい!深呼吸~」
だからアホかって!こんな時に落ち着いていられるか!
「はい!出るよ~!」
もちろん私はその一部始終を直視はできない。
っていうか、これまで数えきれないほどの点滴や血液検査、注射の様子も直視できないでいるのだ(笑)
挿し終わってからは痛みは落ち着いた。
尿が出ている感覚はわからないが結構長い間そうやっていたと思う。
「結構出たよ~、じゃあ抜くね~、抜く時もちょっと痛いからね~」
「ウゥッ!グッ!」
確かに抜く時も痛かったが入れるときのインパクトが大きかったので何とか耐えれた。
「ほら!500近く出たんじゃないかな?」
看護師が持つ尿器を見てビックリ!尿器の半分位まで出ている!
「こんなに溜まってたなんて全然わからんかった!」
「手術後はそんなもんよ、段々出るようになるから」
そうでなくてはたまらない!
もう二度と嫌だ!
アレは入れるモノであって入れられるモノではない!(おい!w)
と言いながら…
もう一回やられた私です!(笑)
それから私がトイレでオシッコにどれだけ頑張ったかおわかりでしょう(笑)
初めて「ジョロロロ~ッ」って出たときは嬉しくって(笑)
あ、またキタナイ話になってしまった(笑)
そんなことを言ってたら、レントゲンの結果が良かったらしく、今日のお昼から「全がゆ」の食事が出るそうだ。
「重湯」「三分がゆ」「五分がゆ」を一気に飛び越えての「全がゆ」である。
食べ応えがあるので嬉しいが無理のない程度に楽しもう!
これで何も起こらなければいよいよ退院が見えてくる!
今度こそやっと光が見えて来た!