午後三時ごろ最寄り駅に着き、余裕をかましていたが、グッズの先行販売の行列を目にして驚く僕でした。
しまった!
もっと早く来るべきだった!
モトリーの時ほどの大行列ではないものの結構並んでいる。
でもまぁ、開場までまだ2時間近くあるし並んでたら買えるだろう。
と思ったのが甘かった!
遅々と進まない行列。
物販の行列ってなんであんなに遅いのかね?
一人で何枚も買い込んでいる人も多いし、間際になって迷ったりもするんだろうな。
一時間以上並んでも行列がなかなか進まない。
そこに雨もまた降りだす。
これで買えなかったら最悪や!
ダイソーで買った200円の折り畳み傘、ショボいがこういう人ごみの中では小さくて便利。
スタッフが「グッズの先行販売は4時30分までとなります!お並びいただいても買えない場合もございますのでご了承ください」と何度もアナウンスする。
あと10分、5分となっても前には絶望的な人数を残したまま。
そして無情にもタイムアップ!
20人ほど前に残したまま先行販売は終了してしまった。
これから入場のための整列が始まるから致し方ないが、一時間以上並んで買えんのは徒労感半端ない。
販売は入場後になるが、入場後は場所の確保に走るため結局買えるのは終演後ということになる。
その時にはまた行列できるだろうし、残っているかどうか・・・。
まぁ!いいか!
Tシャツ買いに来たんじゃないんだし(笑)
そう気を取り直して、今度は整列前にトイレを済まそうと思ったら2個しかないトイレに行列ができている。
3000人規模のライブハウスの入場前に使えるトイレが男女兼用の2個のみとは!
しかも、そのトイレは通路の狭いロッカールームの奥にあるもんだから、ロッカーを使おうとしている人とトイレ待ちの人が入り交じって大混雑を起こしている。
ここを設計した人って頭大丈夫か?
ここはあかんと、来た道を急いで取って返し、途中にある駐車場内のトイレを目指す。
ここでも少し行列ができていたが何とか済ませられそうだ。
ここで無理なら駅まで取って返さねばならないところだった。
スタッフのねぇちゃんが「ここは駐車場を利用されない方のご利用はご遠慮ください!」としきりにアナウンスするが誰も聞かない。
当たり前やろ!
文句はあれを設計した奴に言え!
こうなるんは火を見るよりも明らかやんか!
いかんいかん!
今日はHELLOWEEN観るために来たんや。
こんなことで怒ってはいかん。
整理番号順に並んで、いよいよ入場!
カメラ持っとらへんって!
もぎりのねーちゃんの手がもどかしい!
何人か抜かされとんとちゃうやろか?
ちゃんと500円あるって!
えっ、走るなって?
走るわ!
当たり前やろ(笑)
ってな感じでステージ前方を目指す!
やっぱり最前列は押さえられていたがセンターやや左寄りの2列目をゲット!
まぁ90番台でここならええんとちゃうかな?
場所を確保し、開演を待つ!
毎回この時間が苦痛だ。
そして開演時間を少し過ぎ、いよいよメンバーの登場だ!
ステージの前に張られた幕がサッと取り払われる!
おぉカイ・ハンセン!
あのツルツル頭の太っちょはマイケル・キスクか?
ブロンドヘアをセンター分けにした美少年の変わりようには驚くが、声は大丈夫か?
現メンバーのギターのマイケル・ヴァイカートとベースのマーカス・グロスコフはオリジナルメンバー。
若いギタリストのサシャ・ゲルストナーと現ボーカルのアンディ・デリス。
そしてドラムのダニ・ルブレ
これで7人編成のPumpkins Unitedのメンバー全員が勢ぞろいした!
重厚で大仰なイントロが期待感を煽る。
一発目!「Halloween」から!
会場は一気にヒートアップ!
後ろから前に前に押してくる!
位置的に若いギタリスト、サシャ・ゲルストナーの前。
女性ファンの多そうなイケメンだ。
このライブでもDreamtheaterの時のように背面のモニターを効果的に使っている。
ものモニターが大変きれいで曲の合間のアニメーションやメンバーの演奏する姿などが効果的に映し出され、飽きない。
「Ahhhh~ It's Helloween~♪」
と皆で大合唱!
さぁ!これから夢の時間が始まるのだ!
以下セットリスト
01. Halloween
02. Dr. Stein
03. March of Time
04. If I Could Fly
05. Are You Metal?
06. Rise And Fall
07. Perfect Gentleman
08. Starlight / Ride the Sky / Judas / Heavy Metal (Is the Law)
09. A Tale That Wasn’t Right
10. I’m Alive
11. Pumpkins United
12. Drum Solo
13. Livin’ Ain’t No Crime / A Little Time
14. Why?
15. Power
16. How Many Tears
アンコール 1
17. Eagle Fly Free
18. Keeper Of The Seven Keys
アンコール 2
19. Future World
20. I Want Out
「Dr. Stein」「March of Time」とお馴染みの曲が続く。
風貌は随分変わったが、マイケル・キスクの喉の方は大丈夫そうだ。
現ボーカリストのアンディ・デリスはさすがの存在感を見せつける。
それもそのはず、僕らオールドファンはカイ・ハンセンやマイケル・キスクの印象が強いが、彼らの在籍はそれぞれ5~6年なのに対し、アンディはHelloweenのボーカルをもう25年も務めているのだ。
それにしてもメンバーのみんなは楽しそうだ。
Helloweenが誕生して35年、メンバーの間に色々なことがあり、確執もあっただろうに、またこんな風に結集して同じステージでやれるというのはビジネスとしてだけではなく、色々なタイミングが合った上でそれぞれの思いが一致したからなのだと思う。
セキュリティの兄ちゃん、もうちょっと横によけてくれんかのう?
そんな白けた面を間近で見せられたら興ざめやで。
カイ・ハンセンがリードボーカルを取る初期の曲のメドレー「Starlight / Ride the Sky / Judas / Heavy Metal」
マイケル・キスクやアンディ・デリスのような伸びやかな声ではないが、彼の疾走するようなエキサイティングなシャウトはやはりHelloweenにはなくてはならない。
3人のボーカリストに3人のギタリスト。それぞれがそのパートを3人で掛け合うように曲を紡いでゆく。
なんという贅沢で至高の時間であろうか!
曲は新旧織り交ぜながら進んでゆく。
このPumpkins Unitedのための新曲、その名も「Pumpkins United」が終わった後、ドラムのダニ・ルブレ以外が姿を消し、ドラムソロが始まる。
しばらくダニ・ルブレが叩いた後、背面のアニメーションに「Ingo's drum solo」とラベルを張られたVHSビデオテープがデッキに挿入されると・・・。
モニターにはHelloweenのオリジナルメンバーであり1993年に脱退後、1995年に列車に飛び込み、29歳の若さで非業の死を遂げたインゴ・シュヴィヒテンバーグの在りし日のドラムソロのシーンが映し出されるではないか!
しばらくそれを見て(聴いて)いたらその間姿を消していたダニ・ルブレが再びドラムセットに戻りインゴのドラムと一緒に叩き出したのだ。
モニターのインゴのドラムとダニの現実のドラマが見事にシンクロする。
Pumpkins Unitedは7人編成ではなく8人だったんだな・・・。
素晴らしい演出に感激したよ。
今回のライブもスマホでの撮影は緩めだったが、なんせ前列2列目だから周りから押されて思うようには撮れなかったんで、その辺はご容赦ください(笑)
1stの「Walls of Jericho」より「How Many Tears」
ホントにいい場面は撮れなかったんだけどカイとマイケル、アンディのボーカルの掛け合いは最高で、ジーンと来ました。ほんの一部だけ。
やっぱり撮ることに集中してしまうと目の前のプレイと一体感が得られなくなって、せっかくのライブが楽しめないしね。
それにしても兄ちゃん邪魔(笑)
前列2列目をゲットしたのはいいけど、このステージは真ん中に花道のようなものがあってメンバーは結構ここで歌ったり演奏することが多く、期待してたほどメンバーを近くで観られなかった。
これはよく確認しなかった僕のミス。今度は気を付けよう、って言ってもこの会場は先述の理由もあってよっぽど好きなバンド出ないと再訪はないだろうな。
どの曲でだったか忘れたが、オレンジの直径1メートルかはあろうかの大きな風船が10個ほどステージから投げ入れられ、メンバーと観客とで弾きあいっこ!
背の低い僕は結局最後まで触れなかったけど・・・。
しかしこの夢の企画ともいえる「Pumpkins United」
さすがに筋金入りのHelloweenファンが結集している。
後ろの男性ファンなど歌詞をすべて覚えてきている!
あなたの歌を聴きに来たんじゃないんだけど(笑)
でも、あなたがどれだけHelloweenを愛しているか、分かったから許します。
「次の曲も長いが、疲れたかい?」
とマイケル。
すかさず全員で
「Noooooo~!」
出だしの部分だけですが・・・
その長い曲とは?
アンコールのラスト「Future World」から「I Want Out」
スマホを途中で横にしたら映像も横になってしまった・・・首を右に90度曲げてご覧ください(笑)
あぁ!本当に終わっちまった・・・
2時間30分超の近年にしては長いライブだったが、その長さを感じさせない充実のライブだった。
80年代、彼らの誕生から絶頂期までをリアルタイムで見ていた僕らの年代にとっては本当に夢のような時間だった。
もう彼らを同じステージで見ることはないのだろうな。
しかし僕らは今夜、まさにHR&HM史上、歴史に残るライブを体験したのだ!
最高のメンバーでこの日本にやってきてくれて最高のパフォーマンスを見せてくれたメンバーに感謝!
後ろ髪引かれる思いでステージ前を後にしてロビーに出ようとするのだが、大渋滞でなかなか思うように出られない。
あの大きな風船をゲットした客もいるようだが、どうやって持って帰るの?
と思ったら、うまいことしぼませてた(笑)
ドリンクを貰うのも一苦労!
人が多すぎるのもあるが、動線がメチャクチャ!
やっとのことでドリンクを貰って飲み干すが、まだまだしなければならないことが残っている。
グッズの購入だ。
俺はまだあきらめてないゾ!
終わってすぐ売り場を見るとまたたいそうな行列ができていたが、ここにきてさすがにその行列も短くなっていたので傘を差しながら並ぶ、やっとの思いで売り場にたどり着くと、ほとんどのグッズが売り切れていて残るはTシャツが2種類のみ!
いつもはTシャツ一枚しか買わないのだけど、ここまで苦労したからその2枚をゲット、僕はいつもSサイズだから割と残っているのが幸いした。
売り場の兄ちゃんも疲れたのか殺気立っている。
左はベストアルバム、右はご存知「Keeper Of The Seven Keys P1 &P2」ジャケットをあしらったもの。
当初はかなりの種類があって歴代のCDジャケットデザインのもあったと思うが最後はこれ2枚になってしまっていた。
でも「Keeper~」のが残ってくれていて嬉しい。
無事Tシャツをゲットして会場を後にするときリーダー格のスタッフが最後まで行列の整理をしていたので
「お疲れさまでした」
と声をかけた。
いろいろ文句も言ったがこれだけのお客が集まり、熱狂するライブ。
何か不手際、緩み、ミスがあれば大事故にもつながりかねない。
「騒げればいい」「楽しければいい」という無責任なファンもたまに見かけるが、もし事故が起き、ライブが規制されるようになれば一番悲しむのは我々ファンなのだから。
メンバーはもちろん、ライブを支えてくれるスタッフにも感謝。
そんな思いを胸にして、今度は大混雑のロッカールームに突撃だ(笑)