視察4日目は、ワークライフバランスを考えようということで、午前中はデンマーク
最大の労働組合「F3」を訪問しました。

デンマークの人口は570万人で、うち労働人口は300万人と言われてます。

うち28万人がこちらの組合員だといいます。
 

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デンマークでは、100年前は週60時間働いていましたが、1990年には週37時間労働と決まり、今に至っています。

デンマークは残業代が高いので、皆さん本当に時間になったら帰ります。

これはデンマーク人にとってもプレッシャーで、「賢く働こう」を合言葉に労使ともに労働の合理化に取り組んできたとのことでした。

その一つの結果が、0〜3歳児の保育委託率で64%の家庭が3歳未満の子供を外に預けるそうです。


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デンマークではかつて失業保険が7年もあったそうですが、今は2年に短縮されました。

それでも長いですが、、、


その他の細かい規定は国の法律ではなく、労使間の話し合いで決めていくそうです。

労働者も経営者もお互いに求めるものはフレキシビリティーで、それを得るために個別に話し合いがたくさんもたれるんですね。

それぞれの家庭やライフスタイルに合わせて働きやすい環境を作ろうとしていることがわかりました。

またデンマークでは、労働者の12%が外国人労働者ですが、外国人労働者を安く使おうとする企業が出てくると組合も総出でデモや抗議をするそうです。

「外国人労働者を入れるな」ではなく
「外国人労働者にもデンマーク人と同じ待遇を」と訴えるんですね。

そうしてソーシャルダンピングを防ぐことも組合の大切な仕事だそうです。


組合は労働者の権利と企業の持続性を考えて運営されているようです。
日本の労働組合はどうなんでしょう。   


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午後は、デンマークのベスト企業のに選ばれている建設と造園が専門のマルモスさんを訪問し、ハンセン社長の話を聞いてきました。

マルモスは長く続く会社ですが、業績が落ちた時期にハンセンさんに声がかかり会社のマネージメントを変えました。

大目標は仕事の複雑さを解消することで、
そのためのに7つの方針をたてました。

1.振り返りではなく目標の設定に重きをおく
2.評価は決まった時期でなく毎日
3.トップダウンではなく、みんなで話し合う
4.リーダーシップをそれぞれがもつ
5.パフォーマンスを上げるより、学びを大切に
6.一つのルールで縛らずに臨機応変に
7.タイムマネージメントよりエナジーマネージメント

ハンセンさんは元々軍隊にいて、その経験から組織論の本などを書いて、今の会社にきて理論を当てはめて成果を出しています。

会社の4つのルール
1.お互いに話をする
2.質問や問い合わせには24時間以内に対応
3.お互いを信頼する
4.自分たちにあるのは現界ではなく可能性と認識

みんながこのルールの中で仕事をしようと決めているそうです。

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そんなハンセンさんにデンマーク人が幸せを感じる仕事についてきいてみると、

自由であること
成長を感じられること
情熱をもてること

だそうです。

どうもデンマーク人の幸福度の裏には「自由」というキーワードがかかせないようです。

デンマークの優良企業から働き方というより、マネージメントを学びました。