デンマークの視察2日目。

今日のテーマは、1972年にはエネルギー自給率5%だったデンマークがら現状9割までエネルギーを自給できるようになったプロセスを学ぶこと。

1973年のオイルショックを経験し、デンマークでも原発建設を企画したデンマーク政府でしたが、国民運動で原発建設は中止。

原発に頼らないエネルギー開発を目標とし、風力発電などに力を入れ今では国の電力の4割が風力発電です。

またそれと同じ時期に考えたのが、ゴミの焼却で発電をすることです。デンマークでは1983年までゴミは埋め立ててましたが、以降はゴミを集めて燃やし、その熱で蒸気を出してタービンを回して発電することと、熱を利用した地域暖房を張り巡らせることを実践しています。


今回は、非営利法人のREFAさんを訪問し工場見学をさせてもらいました。

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ゴミ焼却発電の仕組みはものすごく簡単です。

ゴミを燃やして水蒸気を作り、タービンを回して発電します。
同時に水を温めて熱を各家庭におくり、地域暖房として活用しているんです。

日本でも富山で同じしくみで熱をつくり、農業をされていましたから、技術的には可能なんです。

ゴミを燃やしてエネルギーにするなんて素晴らしいですよね。地方からどんどん仕組みを作っていくべきだと私は思います。

それを阻むのは電力会社かゴミの収集業者か?

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デンマークでの課題は、燃やすゴミが足りないことらしいです。
ゴミを海外に出している日本とは大違いですね。  

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焼却場の横にはリサイクルステーションがありました。

デンマークでは、ゴミの78.6%をリサイクルし、

16.2%がエネルギーに変わり、4.8%を埋め立てるようです。


ペットボトルも有料で買い取る仕組みを作ってますから、町にペットボトルが落ちていません。

本当に徹底してます。


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午後は、ロラン市の市議会議員でもある   


午後は市議会議員でもあるレオ・クリステンセンさんを講師に招いて勉強会。


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前半はビッグデータを地球儀に映し出すシステムをつかい、地球環境の変化や世界情勢の変化を教えていただきました。


視覚的に説明されるとものすごくわかりやすいんですが、情報量があまりに多いので圧倒されました。


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後半は、廃れていたロラン島の地域をグリーンエネルギーで再生させた過程や将来プランをお聞きしました。

農業とエネルギー事業を合わせて行うという感覚は日本にはありませんが、確かに原発から離れるなら小口の電力生産は地方の仕事になり、またチャンスにもなります。


こうした発想を持ち、実践するレオさんはまさに政治家の鏡でした。

彼の存在自体が勉強になります。



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勉強の締めは、これからロランにフォルケホイスコーレを作ろうとするニコラさんから、その想いと構想をお聞きしました。


フォルケホイスコーレについては昨年のレポートを  

ニコラさんは、持続可能な社会づくりのためには国民の意識変革が必要でそのための情報と学びを得る場を作りたいとのことでした。

どうしても大学では、成果を求められるので、純粋に学び、考えることが難しいからとのこと。

これから作る学校では、農業やエネルギー、民主主義を重点テーマにするとのこと。
確かにロラン島にはバッチリのテーマです。

デンマークでは、全てのフォルケホイスコーレに国から助成金が出て、学びがサポートされます。

質の担保が難しいのでしょうが、そこは国と国民の信頼関係でやるんでしょう。
日本では難しいかもしれません。



昨年もフォルケホイスコーレでは学ばせてもらい、私も日本で大人の学び場を作りたいと考えて「イシキカイカク大学」を運営します。


視察で学んだことはこうしてかたちなっていきます!