関西の学校の先生方が集まって運営されている「磨く会」にて、


昨日まで沖縄少年院で法務教官を務めらていた武藤杜夫さんの講演を聞いてきました。

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武藤さんは私と同じ年で、中学生から非行に走り、ヒッチハイクで放浪する生活の中で、たくさんの大人からたくさんの人生を感じ、教育の大切さに気づかれました。


その後、独学で法務省に入り、法務教官として、非行少年の更生に取り組まれています。


講演では、法務教官の仕事や少年院の子供たちの特性についてお話頂きました。


印象に残った部分をいくつか書き出すとすれば、


「人間は一人になってはいけない」

「いじめは人間を一人にする暴力」


しかし、日本の社会には、メディアを中心に大人ないじめが蔓延している、みんな見て見ないふり、子供たちは大人の背中をよく見ている




「勉強しないとよい高校に入れない」

「よい高校に入れないとよい大学にいけない」

「よい大学に入れないとよい会社に入れない」

「よい会社に入れないとよい収入が得られない」

「よい収入が得られないと、結婚もできず、よい家庭ももてない」

「老後は孤独に不安を抱えて暮らすことになる」


これは、「教育」ではなく「脅迫」ではないか。

大人がつくったルールの中で、子供を競わせ、「勝ち組」「負け組」をつくっていないか。




なぜ、少年院で人生が変わるのか?


子供を変えることはできない。

変えられるのは自分だけ。

変わる自分をみて挑戦する子供が出てきた。


更生とは、挑戦する勇気を引き出すこと。




メディアと教育の問題を間接的にズバっと射抜くような内容でした。



また自身の挑戦への決意がヒシヒシと伝わってきました。


実際に武藤さんは、昨日づけて法務教官を辞められています。

理由は、辞令が出て、少年院から別の仕事に変わらないといけなくなったからです。


想いを語る人はたくさんいますが、

人生をかけてやる人はなかなかいません。

行動こそが、本音です。


武藤さんは、講演の最後に

池間哲郎先生を紹介されていました。


ここで繋がるのかと嬉しくなりました。


時間がなくてゆっくり聞けませんでしたが、

また会う機会があれば、同じ年の武藤さんがどれだけのスケール感で日本の子供たちのことを考え、また日本の未来を考えておられるのか、じっくり聞いてみたいと思いました。



現場が大切。しかし現場だけでは大きな流れは変わらないのです。


今日は虫の目の大切さを再認識しつつ、

鳥の目の話もやはり確認したい自分がいました。