生で見たわけではないから的確ではないかもしれないが、

グレートリセットという言葉が一人歩きしていて、結局何をグレートリセットしたいのかがわかりません。

日本の問題は何で、
何をグレートリセットし、
どんな国をつくるのか?

それぞれにどんな国家観をもち、
日本は何を大切にし、
国際社会の中でどんな位置を占めるのか?

そういう話があるのかと思っていました。

ただの政策論議なら、
また一年もしたら情勢は変わり、
政策も変えないといけないので、
今議論する意味があるのかな?

国会議員の方は、良いパフォーマンスに付き合わされた感があったのではないか?利用された感がでていないか?

そもそもこんな大事な議論を数時間で何回かやってお互いに腹の底に落とし込めるのでしょうか?

次回の議論を楽しみにしています!



【維新!討論会要旨】(1)橋下氏「意地悪な質問で、玉砕させて」(13:00~14:00)
2012.9.9 15:40

 《橋下徹大阪市長が率いる地域政党「大阪維新の会」が8日に結成した「日本維新の会」。9日、同党への合流を模索する国会議員らが大阪市に集まり、維新が掲げる次期衆院選の公約のベースとなる「維新八策」について議論をかわした。大阪市中央区内の会場には約100社、400人以上の報道陣が集まり、関心の高さをうかがわせた》
 《定刻の午後1時から7分遅れて始まる。会議の冒頭、維新の会幹事長の松井一郎大阪府知事があいさつに立ち、やや緊張した様子でマイクを握る》
 「2年半前に大阪維新の会をローカルパーティーとして立ち上げた。なぜかというと地方では、既存政党の政治の枠組みの中では、地方を変えていく中でかたちをつくることができないからだ。大阪は特に厳しい経済状況で、20年来、景気の回復がみられない厳しい状況である。なんとか変えるためには、既存の枠組みを一度つぶしてつくり変える、役所の姿をつくり変える。目標の向こうにあるのが大阪の再生だ」
 「大阪をよくしようとしても、どうしてもぶちあたるのが国の壁。地方分権ということで地方がしっかり自立できるような仕組みをしてほしいと思ったが今国会でまったく(動きが)進まなかった。霞が関や永田町で権力・財源を持たれている方はなかなか渡してくれない。この大阪維新の会から日本維新の会は国が今までできなかったことを実行していく」
 《あいさつが終わると、来場している維新府議団などから拍手が湧き起こる。続いて、松井氏の隣に着席していた橋下徹大阪市長があいさつに立つ。カメラのシャッター音が一斉に響き渡る》
 「細かなところの不一致は議論で解決できればいいが、右か左かの大きなところで差異が生じたら政治決定はできない。政治に必要なことは、賛否は国民に問えばいいわけで、大阪維新の会は100人ちょっとのメンバーではあるが、基本的に同じ価値観だ」
 《まずは、価値観や方向性が同じであることが『決められる政治』の条件であると持論を展開。続いて、具体的に数値目標などを盛り込むマニフェスト選挙の現状にも批判を向ける》
 「僕は今回、マニフェスト選挙自体を問い直すいいきっかけだと思う。どこのメディアも具体的な数値を示せ、工程表を示せとかいってきますが、政治家にそんなものを求めるべきではない。大阪府政と大阪市政の課題は基本的に一緒になってくる。大きな方向性でもめたことは1度もない。根底の価値観だけは絶対一致させる。今日はお忙しいところ来てていただいた(府市特別顧問の)有識者のみなさんには、(参加した国会議員が)個別政策ではなく、価値観が一致しているのか、方向性が一つに決めることができるかどうかを見極めるために、意地悪な質問をして、カメラの目の前でばらばらにしてほしい。その中で価値観一致して一つの方向性になれるのか、有権者にみていただきたい」
 《公開討論の場での政策の徹底議論には、単なる当選目当ての『野合』批判をかわす狙いもあるようだ》
 「すべてにおいて、方向性を決定するというグループを目指しているので、(5時間という)長丁場だが、ある意味、リラックスムードでお見合い気分でおつきあいいただければ。来週も再来週も週1回、お見合い会をやる。参加者が増えるかもしれないし、僕と松井知事だけになるかもしれない。価値観が一致するかどうかの場にしたいので、有識者のみなさん、ぜひ(国会議員たちを)玉砕させてください。今日は第一歩ということで力を合わせていきたいと思っている」
 《いつもの早口で持論をまくしたてた橋下市長。緊張する国会議員をリラックスさせようと、“お見合い”という表現を用いて場を和ませた。橋下氏のあいさつのあと、レフェリー役の6人の特別顧問と新党への合流を模索する7人の国会議員らが一人ずつ紹介された。維新の会の浅田均政調会長が議事進行方法を説明し、討論会がスタートした。まずは、中京維新の会を立ち上げた大村秀章愛知県知事が教育について発言する》
 大村氏「橋下代表とも何度も話しをしたが、教育こそ地方分権。国が一生懸命やるのは高等教育であり、国家の威信をかけてやってほしい。アメリカの強さは大学にある。初等中等教育はその地域の市長ら首長が担うべきだ。カリキュラムなどは地方に全部まかせてくれといいたい。価値観というよりは、個々の教育方針は現場の先生に与え、大方針は教委などでなく、選挙で選ばれたわれわれ(首長)がやるべきだ」
 《教育行政の責任を首長が持つとする主張は、橋下氏の持論と一致している。続いて、隣の河村たかし名古屋市長が発言する》
 河村氏「教育委員会を廃止してしまうか、やるなら選挙すべきだ。教育財産の管理権や教育施設を手に入れるのは市長。空き教室や運動場はみんなで使う。まずはここをやろうかとやっているが抵抗がある」
 《他の参加者も発言を始める。府市特別顧問の中田宏元横浜市長がマイクを握る》
 中田氏「教育って何のためにするの、子供を自立するためにやるんだ、というのが根本。いつまでも親がいるわけではない。今の教育というのは与えられた答えから選択してく。論理的思考するようになってない。今の教育は教育委員会や文科省が管理し、この連鎖の管理で問題が出てきている」
 「維新八策にあるように、教員が雑務に時間を取られている。一言でいえば、就学前の幼稚園や保育園で人間としての修身をやっていくことが大事だと思う」
 《公開討論会の序盤戦は、各参加者の認識や意見表明に終わり、なかなか維新八策をたたき台とする“激論”にはなっていない》=(2)に続く


【維新!討論会要旨】(2)「落選、闘病、投獄を経験すると本当の政治家」!?(14:00~15:00)
2012.9.9 17:30

 《開始から約1時間が経過。橋下氏も出席者の発言に対して持論を述べる》
 橋下氏「今、中田市長から提言いただいた、分権型かということと、教育に政治がどこまで関わるのかについては、国として決めなければならないことは決め、水準も確認していく。国がやるべきことは前提に置いて、個別のマネジメントは自治体による分権型で。選択と自己責任、切磋琢磨。義務教育だからといって強制的に供給するのではなく受益者側に選ばせ、その代わりしっかり情報開示する」
 《東国原英夫前宮崎県知事は、討論会のあり方に意見。対して橋下氏は、討論会の目的の一つは、維新の考え方を発信することだと明言》
 東国原氏「そもそも、ここにこられた方は価値観ある程度共有した方が集まってきていると思う。今更『同意しますか』というのはどうなのか。微調整とか見直しとか、質問ぐらいというスタンスだと思っている。河村さんはどうかわかりませんが、私はそれ前提に出席した。基本的に維新に賛成。数年前から橋下さんと意見交換してきたので、途中経過、プロセスがわかっている。ただ2、3質問したいことはある」
 橋下氏「結構です。われわれがどう考えているか、外に出ればいい。具体的に議論することで外にでる」
 《今度は、レフェリー役で出席の堺屋太一元経済企画庁長官が国会議員に質問》
 堺屋氏「教育自由化について。基礎教育の問題は、一定のものを教えないといけない。だが高等教育は別。世界的な学者を目指すのと、そこそこの教養をつければいいというのと、そういう多様性をどこまで認めるか。むしろ、事後的取締の教育行政。これをどう思うか」
 《名古屋市の河村たかし市長が応じた》
 河村氏「私学を本当の私学にすることですよ、そろそろ。私学助成金に踏み込んだらどうか。寄付金による私学に近づけていくべき」
 《堺屋氏はさらに提案》
 堺屋氏「今は子供が増える時代ではない。自由競争で、倒産する学校はどんどん倒産させ、閉校したらいい。そうすればええ校長が出てくる」
 《過激な問題提起だが、橋下氏が賛意を示す》
 橋下氏「維新はそれを認める方向だ。高校の私学助成も経常費助成から授業料助成に切り替えた。僕らは倒産もありだ。選択されて切磋琢磨して、学校でも倒産ありだ。これは、ほかの政治家グループとは対立軸になると思う」
 《堺屋氏の発言に、山田宏前杉並区長も賛意》
 山田氏「まったく賛成。杉並区もそういう方向でやってきた。選べる前提としてバウチャーを発行し、親や子供が学校を選ぶ態勢にして私学助成はカットすべき。学校に助成するのではく、親に助成し、親や子供が学校を選ぶ態勢にすべき」
 《堺屋氏と同じレフェリー役として出席の鈴木亘学習院大教授も質問》
 鈴木氏「堺屋さんの学校選択制は『リトマス試験紙』だ。これとバウチャーを含めていいか悪いかではなく、現状の学校選択制の評価、バウチャーを導入すべきか、2点を聞きたい」
 《民主党の松野頼久元官房副長官が挙手》
 松野氏「公立学校への予算、私立学校への助成金を学校で配るのではなく、直接親元に配る。バウチャーをもっていけば、1年間の授業料が免除される、あるいは学校で教育が受けられる。これはある意味、競争の究極の形。学校の実績をきちっと情報公開することで、親が選択できる。その方向に向かうことが正しいと思う」
 《松野氏ら国会議員7人は、『道州制型統治機構研究会』のメンバー。松野氏はここで、7人は政策で一致結束していることを強調する》
 松野氏「私たちは超党派で集まっており、みんな3人、民主3人、自民が1人。中堅若手のメンバーだが、名前のとおり道州制に向かおうとしている。当然、教育を地域に任せるのは基本的に一致している」
 《すかさず、橋下氏が「一致」を重ねて確認》
 橋下氏「研究会は、バウチャーについても(意見が)一緒か」
 松野氏「だいたい異論はない」
 《司会の維新・浅田均政調会長がほかの議員にも念を押す》
 浅田氏「松野先生以外はよろしいですか」
 《堺屋氏はさらに質問》
 堺屋氏「みなさんにどっちがいいか聞きたいことが二つある。一つは学校法人制度。法人格の学校法人制度をやめて、株式会社でも何でも入れるようにすることに賛成かどうか。2番目は教員資格。教員をクビにできるかどうか。教員の資格を国が一律に決めるのが正しいのか。雇用と解雇は誰がやったらいいのか。意見あれば教えてほしい」
 《府市特別顧問で元経済産業省官僚の古賀茂明氏も質問を追加する》
 古賀氏「株式会社も補助金、バウチャーの対象にするかどうかも」
 《河村氏が発言》
 河村氏「株式会社やってもいいに決まっているじゃないですか。日本の教育は塾が支えている。僕は彼らに学校をやってもらったほうがはるかにいいと思う。教員の資格は名古屋で社会人を公募で先生にしたら、ものすごい評判がいい。自由にしたほうがいい」
 《みんなの党の桜内文城参院議員も賛意を表明》
 桜内氏「バウチャー大賛成であります。学校法人制度は株式会社でも十分やっていけるし、そのほうが効率が上がる」
 《さらに民主党の石関貴史衆院議員も賛意を述べた後、『本当の政治家』について語った》
 石関氏「私も株式会社に賛成。経営して、おかしなところは後から規制してお引き取りいただくべき。教員の雇用や解雇は今の制度では多様な人材が育たない。先輩から、本当の政治家になるには落選、闘病、投獄を経験すると本当の政治家といわれた。今時投獄されたら、立ち上がれないが、落選や闘病は人生経験という意味では、乗り越えて深みのある政治家になる。いろいろな経験がある方が今日集まっているからこそ、議論の意味がある」
 《北岡伸一政策研究大学院教授はここで討論会のあり方に意見を述べる》
 北岡氏「この会議の一つの欠点は、女性がいないこと。大きな目的は低迷する日本をいかに復活させるかで、避けて通れないのは人口減少問題。だが、女性の能力を発揮しながら、子供を育てる観点が入っていない。それをシンボリックに表すためにも、次は女性が(壇上に)並ぶのがいい」
 《レフェリー役の質問には賛意表明が続々。教育をテーマにすでに2時間が経過している》=(3)に続く


【維新!討論会要旨】(3)人口減少「高校で子供産んだ人にお金とか」(15:00~16:00)
2012.9.9 19:32

 《教育制度改革についてさまざまな角度からの討論が続く。みんなの党の小熊慎司参院議員が口を開く》
 小熊氏「(学校政策について)基本的に選択肢は、いっぱいあった方がいい。(学費や塾代などを一部助成する)バウチャーでも株式会社でもなんでもいい。都会と田舎でやり方は違うだろうか、いろんな選択が取れることが大事。教育委員会はいらない。今の議論で足りないのは、教育に地域、親がどうかかわるかだ」
 《首長の教育行政への関与の前に、地域教育や家庭教育の重要性を訴える小熊氏。地元の福島・会津での教育を誇らしげに披露する》
 「会津は人間教育が充実している。歴史を背負い、地域の文化を背負う。地域の特色も出す。地域を巻き込んでどういう教育をしていくか、ということが大事であり、統治機構の変革の中で打ち出すべきだ」
 《地域のことになると、橋下徹大阪市長も大阪府、市で力を入れている学校改革の取り組みを紹介し、議論をつなぐ》
 橋下氏「大阪府立、市立で学校協議会を設置する。そこで保護者、生徒が教員を評価する仕組みをやる」
 《各地域の教育改革が出始めたが、レフェリー役の北岡伸一政策研究大学院教授が一度まとめる。ただ、どうしても大学の話にもどってしまう》
 北岡氏「競争を活性化させることにつきる。どこの学校に行ってもいいという移動の自由化が大事だ。例えば、兵庫県は受験校がない。岡山の公立へいって東大を受けるとか。日本の大学はぱっとしないから、直接ハーバードへ、というケースもある」
 《北岡氏は少子化対策についても提言》
 「この会合の大きな目的は、低迷している日本の復活。避けて通れないのは、人口減少をどうするか。9千万人でいいという人もいるが、どんどん加速度的に減っていく。女性が能力を発揮しながら子供を育てるという観点がないのではないか」
 《続いて大村秀章愛知県知事が、地元・愛知の教育事情について紹介》
 大村氏「トヨタグループの技術者が土日、放課後に教えている。名古屋も愛知も社会人にやってもらっているが、そういうこをどんどんやってもらう。効果があるので、企業のトップクラスの技術者も来る」
 《維新八策の教育対策についても積極的な提言をした》
 「国の競争力を上げるには大学の競争力が重要。国際水準の大学をつくっていく。もっともっと留学生を呼ばないといけない。愛知県でばっとやれないが、アジアの留学生をもっともっと増やそうとやりかけている。国政が動けば、もっとできる。そういうことも盛り込んでもらえれば…」
 《維新の会の浅田均政調会長が休憩をとるため、『次の発言で最後』と促す。発言した東国原前宮崎県知事の一言に会場から笑いがおこる》。
 東国原氏「(本当の政治家になるための条件として)落選、闘病、投獄ということだが、私は2つ経験している。(会場から笑い)。あれができますか、ではなく、やるんです。どうやって変えるか。供給者ではなく、ユーザーサイドに立った価値観が重要。競争したら落ちこぼれもでるが、それはセーフティーネットでカバーする。国際社会の一つのスタンダードがある中、横並びの意識が(競争を)阻害してきた。それをどう打ち砕くか。それが維新の意味。幼保一元化は民主、自民もできていない。グレート・リセットして、体制を変える。今まではダメだったんだから、体制を変えていくという共通認識をもっていただきたい」
 《大阪市政改革の合言葉である「グレート・リセット」という表現が飛び出し、橋下市長がすかさず応じる》
 橋下氏「教育からスタートしたが、なんとなく価値観は一緒なんだな、と感じた。(維新八策も)外に発信することができた。この後も同じような価値観の下で議論になるのかな」
 《教育政策で認識の一致を確認した様子の橋下氏。経済、財政、金融についても同じ価値観での議論を期待。一度休憩をはさみ、15分ほど置いて3時半から再開する》
 《維新の会の浅田均政調会長が、経済・財政・金融・税制政策・社会保障制度について議論するため、外部有識者に問題提起を促した。橋下氏も改革の“核”として「センターピン」となる議題を求めた。まずは北岡伸一政策研究大学院教授が発言》
 北岡氏「われわれは日本を愛し、日本を復活させたいと思っているから、出生率を2に近づけないと国際社会の中で日本の存在がどんどん低下していく。有力な国で有り続けてほしいと思っている。そのために人口減少を抑える、できれば増やしていくためにはどうすればいいか、国会議員の先生方に考えていただきたい」
 《人口問題を古くから研究してきたという堺屋太一氏は人口増への“秘策”を披露した》
 堺屋氏「(出生率が高い国の理由は)子育てを市場化したから。ベビーシッターがいつでも来てくれる。それと若年出産率が高いからだ。だから若年出産率が高くなるような施策をとればいい。例えば高校で子供を産んだ人に校長がお金を配るとか。そういうことを家庭の問題などと合わせて議論してもらいたい」
 《続いて社会保障が専門の鈴木亘学習院大教授は、内部留保が膨らむ閉鎖的な社会福祉法人の改革案を質問。府市特別顧問の上山信一氏は規制緩和と道州制の関係についてコメントした。討論会はスタートから3時間経過したが、テーマが多岐にわたり、消化不良的な側面も否めない》=(4)に続く






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