以下のニュースについて東京の知り合いから問い合わせがありました。


「維新の会の行動理念が良くわからない?

教えてほしい」というものでした。


そんなことを聞かれても、私の方が教えてほしいです、、と答えました。


以下、私の見解を述べます。



そもそも維新の会に、国家観や行動理念のようなものはないと思います。

ONE大阪という「キャッチコピー」で集まった選挙互助会のようなものと理解しています。


2009年、私たちは当時の橋下知事と共に「大阪の教育維新を市町村からはじめる会(略称 教育維新の会)」というものをつくり活動していました。


呼びかけ人は私で、若手の保守系の議員を募って活動をしていました。

狙いは、日教組の影響力の強い大阪にあって、我々市議だけでは改革が進まないので、

知事ー市議のラインで上としたから、突き上げていこうというものでした。



そこでは、教育改革がテーマで、当然私たちは、徳育や親学などを提案したのですが、

橋下知事は「そういったイデオロギーの絡むことは今はしたくない」とおっしゃり、

有権者に形としてわかりやすい

「学力テストの公開」「学校の芝生化」「スクールランチの推進」

などを、協力して進めようとしていました。



そんな中で、知事のほうから今の「維新の会」にあたる組織をつくる話があがってきました。

主要メンバーを聞けば、今の松井大阪府知事やうちの井上吹田市長の名前が、、。

彼らは党籍こそ、自民党にありましたが、普段は保守的な政策に関する取り組みや会合には出てきたこともありませんし、

金銭的にダークな話もいくつか聞いていました。

また、吹田の井上市長(当時府議)などはもともと社会党の方で、吹田の選挙区でもともといた自民党の府議を追い出して、府議の席を取った方です。

(教育維新の会のメンバーと相談して一緒にはできないと判断しました)


そんなメンバーの下で、
「我々は一緒に活動することはできない、もっと国家観のしっかりとした清潔感ある若手を集めて、新しい会を作ろう」と知事に提案しました。


しかし、当時の知事には議会運営のために府議の協力が必要だということであったので、
それなら、我々とは別に会を作られ、活動されたらどうですか?

ということになったわけです。


我々の目的は、大阪の教育改革であったので、そこには国家観や理念が必要でしたから、
数を集めて押し切るようなことはしたくなかったのです。

(別々にやろうとしていた私たちに、つぶしをかけてきた話は以前、週間文春に詳しくのったので割愛します)


その後、維新の会の5人の府議は、

対立したら選挙区に刺客を立てるぞ!といって知事の人気を圧力に、自民党の府議の先生方を中心に切り崩しをかけて数を集めていきました。

その後、橋下さんのカリスマに憧れたり、維新の会の人気で政治家になりたいというような新人を数で集めて、昨年の地方統一選を戦ったわけです。


維新の会の成り立ちはこんなものなので、私は「選挙互助会」と捉えるわけです。


維新の会の中には、私の尊敬する国家観のある先生もいらっしゃりますし、

もともと、大阪府、大阪市、堺市の行政改革を進める会だ、といっておられたので、


当初は応援する姿勢でおりました。


しかし、昨年の地方統一選の直前になって、

我々が社会党出身の現職市長と共産党の候補を相手に戦おうとして、出馬表明をした直後に

いきなり、それまでの約束を反故にして、

何の関連性もなかった、我々の町に、先ほど挙げた元社会党の府議を

維新の会の市長候補として落としてきたので、

私は怒ったのです。


皆さんには私の怒りがわかりますか??


まじめに国家観をもって、教育改革をしようとしていたら、選挙目当てで邪魔をされ、

それならせめて、自分のいる吹田の町だけでも、教育改革を進めようとしたらこれまたつぶされたわけです。



私のHPを過去5年に遡って見ていただければ、

私の国家観やこれまでの活動は明らかに追えます。

これほど情報公開している議員はいないかもしれないというくらい公開しています。

そんな私が、維新の会は選挙互助会であり、明確な理念などないといっています。

あとは皆さんの判断に任せるしかないのですが、、、

(私の情報の発信が下手なんですね、、、。)



維新の会のメンバーと橋下市長も一枚岩ではありません。

各々が勝手に動いている印象を受けます。

この間撤回された「家庭教育条例案」がいい例でしょう。



あれは、高橋史朗先生の親学が元になっています。

発達障害の記述で、マスコミにボコボコにされましたが、

部分的な記述は別として、条例を作ることの趣旨はよく理解ができ、実際に同趣旨の条例を制定している自治体はあるので、それにならってつくっていいと思っていました。
(こんなことを条例で決めないといけないくらい、日本の教育はおかしくなっていると認識しててください!!そこ名問題の本質)


発達障害の部分で問題があるのなら、その部分を削除すればよく、検討段階で撤回するということは、全然話ができていなかった、維新の会の信念に基づいたものではなかったということです。

私は、高橋史朗先生とは長い付き合いで、教育維新の会を運営しているときに橋下知事と高橋史朗先生に会っていただき、政策の推進をお願いしていました。

その時も橋下知事は、「やらない」とおっしゃったようですから、その点は今回のコメントと一致しています。

つまり、家庭教育条例は維新の会の一部の議員さんが、内部の議論の提起をした段階で、マスコミにリークされ潰されたというのが内情でしょう。橋下さんも知らなかったのではないでしょうか。



また、先に議決された維新の会の「教育基本条例」も、

趣旨は組合を中心にしたダメな公務員の処罰をうたうのがメインで、大阪W選挙前の話題づくりと私にはうつりました。

もちろん、条例自体に反対するものではありませんが、本当に国家観をもって、

子供たちや頑張る先生のために作られたものではないと感じたので、

全面的な支援はできませんでした。


この条例について、保守系と言われる皆さんが大絶賛する様子が、以下の経緯をしる私にはかなり滑稽でした。



もちろん維新の会の実態をわかっていて、その人気を利用しようという方もいらっしゃったので、

そこはいいと思いましたが、、

私の知り合いの議員までが、「維新の会の国家観は素晴らしい、自分も入りたい」といっていたので、

「ポンスケ」だなあと思って、いろいろ教えたのです。


もし、維新の会に理念や国家観があり、

メンバーの想いが一定の方向に向いているのなら、

大阪府、大阪市だけではなく、

維新の会が市長を輩出した、堺市や吹田市、守口市でも

同じ方向で改革が進まないといけないではないか?


私は少なくとも吹田市の内情は良くわかる。

吹田市は元社会党の市長が維新の会の顧問といるが、、、

維新の会の「教育基本条例」のようなものは提案されないし、

職員の退職金は値上げされるし、

議員の口利きに対して、市長は黙認状態。

入学式や卒業式では、相変わらず君が代はテープで流して、子供も先生もろくに歌わない(ちなみに校歌はピアノ伴奏)。それに対する市長の指示は全くなし。

市内施設に国旗を掲げようと我々が提案しても、お金がないといってうやむやにする。

新しく駅前に作る施設に、年間2000万ほど運営費のかかる平和記念資料館なるものをつくる計画をそのままにし、展示内容なども職員任せ。



維新の会とはそんな市長を放置しておいて、いやそんな人が顧問をするような団体なんです。

それについて、橋下市長も何も言わない、会のメンバーも何もいえない。


方向性も国家観も感じられないのです!



と説明するのです。

しかし「恋は盲目」。知り合いの議員の熱が冷めるのを待つばかりです。



以上が私の見解です。



私は、橋下大阪市長の功績は、国民の目を政治に向けさせたということで、

そのことは彼にしかできなかったし、今日本では彼がナンバー1でしょう。

そこは、すごいと思いますし、改革のチャンスをつくってくださったと思います。


しかし、上に述べたように理念なき団体をつくってしまったこと。

また、その人気にのっかって吹田市のように市長まで変えてしまったこと。

こうした罪があることも現場から声を上げねばなりません。



それでも維新の会は人気がある。

自民党、民主党ではこのまま行けば、対峙できない。

第3極の登場は政界に必要。

日本の政治は根本から変えねばならないのです!!

しかし、そこには理念がないと、国家観がないといけません。

確かにそれは、国民に嫌ごとをいうことに繋がるかもしれない。

しかし、それをやる勇気が政治家に必要だと私は考えます。


批判だけでは無責任なので、

私たちは龍馬プロジェクトで国是十則を打ち出しました。

わたしたちの行動理念はこれです。この方向で進めます。


誰かがこうした方向にしっかり、維新の会を導いてくれれば、

私たちも協力できるかもしれない。


しかし、それがない以上、人気だけで進むことは、

結局今回のように皆さんを混乱させることになる。



いろいろな意味で危機感の募る毎日です。




自民、維新にらみ合いで…尖閣の政府購入決議案を否決 大阪市議会

2012.5.15 19:43 産経ニュース

 大阪市の5月定例市議会が15日開会し、第3会派の自民党市議団が、政府による尖閣諸島の購入を求める決議案を提出。民主系会派も同調したが、石原知事の購入方針を支持する決議案提出を準備していたものの、公明党との調整がつかず断念した大阪維新の会と、公明の両市議団が反対に回り、賛成少数で否決された。

 一方、市議会と同様の決議案を?日に開会する定例府議会に提案する方向で調整していた維新府議団も、市議団と同様に公明の賛同が得られる見通しが立たなかったため、提案を見送る方針を決めた。

 自民市議団の決議案は、政府による尖閣諸島の購入を希望する一方、石原慎太郎東京都知事の都による購入宣言についても「わが国の実効支配の事実を積み重ねる努力を怠っていた政府関係者の目を覚ます一石となった」と評価。維新市議団はこれに対し、「国が尖閣諸島を購入するのは現実的ではない」として反対した。