今期28冊目。

 

本屋でふと目について取った本。

 

 

日本の資本主義の父、

実業界の超大物、渋沢栄一が著者。

 

論語と算盤とは、道徳と経済の事。

どちらか一方に傾いていては社会が成り立たなくなる。

そのバランスが大切なのだ。

 

そして、今の日本は道徳心(人としての正しい行い・道)が足りていないのではないか、と声を挙げている。

 

 

渋沢栄一は1840~1931年に生きた方。

つまり、およそ100年前に話されたことを本に仕立てているわけだが、その考えは全く古臭さを感じない。

勿論、細かな問題意識などは時代が異なるので、今とは関係の無い話も出てくるのだが、

事道徳について述べている点はこの2018年に新書として出されても全く不思議ではないほどである。

 

本にも記載があったが、道徳は時代によって変化しない。

更新するものではない。人の道は人の道なのである。

 

 

 

下記、気になった点。

 

ところが何としたことか、人格は明治維新前よりも退歩したと思う。いや、退歩どころではない、消滅すらしないかと心配しているのである。どうも物質文明が進んだ結果は、精神の進歩を害したと思うのである。

 ⇒なんと、今と同じ事が100年前にも叫ばれていた。100年前よりも物質文明がさらに急進したので、渋沢が今の日本を見たら何を思うのだろうか。社会の便利さのレベルが格段に向上しているが、それは人格の退歩と結び付かないか。渋沢は、人の道は「良心」と「思いやり」だと言う。確かに、モノの豊かさは飽和しているので、今は「真の豊かさとは何か」を考える良いタイミングであり、実際にそう考えている人は多いように思う。ただ全体で見れば、まだ少数で在る。日本の教育は知識を積み上げる事を大きな目的としているので、道徳心を育む、精神を鍛える、そういった教育は100年以上の時を超えて改めて再構築すべきであると感じる。

それでは人間は豊かにならないし、また道徳心に欠けている人や精神が歪んでいる人がテクノロジーを使えば極端な話人類滅亡にも繋がり得る。

 

千里の道も一歩から

 ⇒正しい生き方の基本的な考え方は今を生き切る事。昨日より今日。今日より明日。1日を誠実に一生懸命生きる。この実践が全てだと感じる。

 

1日怠けてしまえば最後まで怠けてしまうもの、怠けていて好結果が生まれることなど決してないのだ。怠けた結果はやはり怠ける事であり、それがますます甚だしくなるのがオチなのだ。だからこそ、人はよい習慣を身に付けなければならない。つまり、勤勉や努力の習慣が必要なのだ。

 ⇒本当、面白いほど本質を突いている。だらけた日は良い事など全く無い。キツくても頑張る事で変な高揚感が生まれる。頑張る事で、「不快」がいつの間にか「快」へと変容する。

 

自分を磨くことは理屈ではなく、実際に行うべき事。だから、どこまでも現実と密接な関係を保って進まなくてはならない。

 ⇒これは、特に社会人1年目の時は勘違いをしていた。頭に入れる事で出来るものだと思ってしまっていた。理論も絶対に必要だが、実践も絶対に必要なのだ。特に素晴らしい本と出会うとつい理論を重んじてしまう。しかし、理論と実践には究極的・絶対的な壁が有り、人は「行い」によって磨かれる事を常に意識しておかねばならない。

 

一時の成功や失敗は、長い人生や、価値の多い生涯における、泡のようなものなのだ。

成功など、人として為すべきことを果たした結果生まれるカスにすぎない以上、気にすることなど全くないのである。

 ⇒正しい行いを実践していれば、中長期的にみるとその者は必ず栄えるという話。やはり、1日を誠実に一生懸命生きる事に集中する事が全てなのだ。その結果、成功することもあれば、失敗することもある。しかしそれが、その者の人生の価値を決めるのではない。

 

 

 

 

大変勉強になりました。

マネージャーとして、人間観・人生観・仕事観を教えられる人にならなければなりません。

 

実践ありき、ですが、やはり本質的(考え方・生き方、哲学)な本を読む習慣はとても大切。