心菜はボブだろうから…ヘアドネーションのこと | 5歳娘 脳腫瘍でお空へ ずっとずっとあいしてる

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娘、4歳の夏、脳幹部のグリオーマDIPG になりました
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このブログがどなたかのお役に立てれば幸いです

昨年末にヘアドネーションをしました。

 

ヘアドネーションとは

様々な理由で頭髪に悩みがある子どもたちに対して

寄付いただいた髪の毛を用いてウィッグを製作し

無償提供までを行う活動のこと

 

ヘアドネーションをしようと思ったきっかけは、まぎれもなく心菜。

 

「病気の子どもたちのために少しでもできることを…!」

 

そんな想いがあったことは確かです。

 

でも、もう一つは

闘病中に心菜へできなかったことへの想いもありました。

 

私は大人になってからロングヘアのことが多くて、母になってからも、どんなに短くても

後ろで一つしばりが必ずできる長さでした。

 

心菜の病気が発覚したころはセミロングよりも少し長いぐらい。

日常生活を送るうえではなにも支障を感じない長さでした。

 

でも、付添い入院が始まってからは違いました。

 

毎日30分と決まったシャワー時間の中で

車イスの心菜と、私

2人のことを完結させなければなりません。

 

シャワー後の時間はカウントはされませんが

ドライヤーなどは同じ場所での作業になるので

次の予約の方も相次ぐし、ゆっくりはできませんでした。

 

私は元来ズボラなので

家ではタオルを頭に巻いてあとは放置ですが

病院ではさすがにそんなわけにはいきません。

 

まずは心菜の髪を乾かし、次は私。

 

と病院ではしっかりやっていました。

 

マメな人はなんとも感じないのかもしれませんが、私にはそれがめんどうで…

付添生活が始まって間もなく

私は髪を短くしました。

 

生活がガラリと変わった退院後もめんどうなのは変わらず

時々入院をはさむこともあり

私は常にボブぐらいをキープしていました。

 

そんな時に心菜に言われたのが

 

「髪の毛を伸ばしてほしい」

 

という言葉。

 

今思うとそれぐらい叶えてあげればよかったのですが、当時の私には自分にかまえる時間はなく

上記のように理由をきちんと説明し

短くするのを許してもらっていました。

 

その時はそれでいいかなと思っていたのですが…

 

心菜が旅立ってから

「髪の毛を伸ばしてほしい」

という心菜の言葉が忘れられず

時間がたつたびに後悔が広がり

そこでいきついたのがヘアドネーションでした。

 

心菜は最期、抗がん剤の影響で髪の毛が抜けてしまい

ウィッグ帽を使用していました。

本当はちゃんとしたウィッグにしてあげたかったのですが

オーダーメイドは納期に時間がかかり

間に合いませんでした。

 

心菜と同じような状況の方のお役に立てるかもしれないヘアドネーション

「髪の毛を伸ばしてほしい」という心菜の気持ち

 

両方叶えられるかも…

と、心菜の旅立ち後から髪を伸ばし始めました。

 

31㎝以上が条件ということでしたが

調べたら31㎝で作れるのはショートボブとのこと。

心菜だったら絶対にボブを選ぶだろうから

ボブが作れる40㎝を目指しました。

 

あと、せっかく寄付をするのなら

できるだけ明るい気持ちをのせたくて

普段は買わないような

私にしては高級なシャンプーを使い

とっても不器用ですが

ネットで調べて、練習して

日々のヘアアレンジも楽しみました。

いきつけの美容院にもその旨を伝えて

時々ヘッドスパもしました。

 

その甲斐あって良い状態でのロングヘアになり

「切るのがもったいないね」

と周りに言っていただける中で

ヘアドネーションすることができました。

 

 

ヘアドネーション前のラストメンテナンス
 
 
 
 
 

心菜への後悔がきっかけではあったので

正直自己満足かもしれませんが

寄付まで辿りつけたことは

よかったと思います。

 

ちなみにこんなに短いのは

大人になってからは初めてで!

「首が寒いじゃんニヤニヤ

ってなってましたが

守りに入りがちな私が

大人になってからの初に出会えたのは

心菜のおかげです。

 

いろいろな気持ちに

いろいろな事がらに

気づかせ、出会わせてくれる

心菜に、感謝です。