忘れられない古傷 -Tokyo candoll- | じんのブログ

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気が向いたときだけ書きます。

この先、何かにつけて、この話題が出てくると思うので、
当時を知らなかった人にとって、話を理解するための材料に、
そして、少しでも今回のイベントへの動機付けになれば、
という想いで筆を取りました。
(スマホで書いてるので、筆は取ってないですが。笑)

相変わらず長文ですが、お付き合いください。



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2016年春。

デスラビッツはTokyo candollというイベントを戦っていた。
このイベントには
「フランスで行われるJAPAN EXPOのメインステージに立てる」
という、それこそ人生が変わるかもしれない優勝賞品があった。

システムをざっくりと説明すると、
・来場者には3票(1票で1ポイント)の投票権
・3票は必ず別々のグループに投票しなくてはならない
 (「同チームに2票」や「1票しか投票しない」はNG)
・予約来場者は1人に付き、0.5ポイント。但し、上限15ポイント
・決勝以外は上位3組が勝ち抜け(決勝は優勝以外は賞品なし)

つまり、「人を呼んだだけでは勝てない」また、
「来場者のほとんどはお目当てのグループがあるので、
 残り2票の行方が勝敗を左右する」
という、実に難しいシステムになっていた。



初戦。
このときは「またよくわからないイベントに出たな」と思っていた。
(優勝賞品すら理解してなかった。)
集まった人数も、まぁ、いつも通り。
(今となっては記憶も曖昧やけど、たぶん20人くらい…)
結果は一位通過。
とはいえ、大きな悲喜もなかった。



準々決勝。
このあたりで、ようやくシステムを理解する。
詰まるところ、誰しも推しのグループを勝たせたいので、
残りの2票は
・票の入らなさそうなところ
 (自分が入れても順位が上がらない)
・自分のグループより上に行きそうなところ
 (3組抜けなので、同じくらいの順位を競うライバルより、
  勝ちそうなところを勝たせる)
の2択から選ぶのが戦略のようだ。

この日はデスラビと別のグループの2強という下馬評だった。
が、3位と2位の発表では、
そのどちらのグループも呼ばれなかった。
結果、デスラビが一位だったんやけど、
何となく「まぁ、勝てるかな」という気持ちだったので、
正直、嬉しいより、ほっとした。

ただ、この日、負けたグループのメンバーが
泣きながら帰るのを見て、イベントの重さを痛感する。
このあたりでヲタクが本気になり始める。

メンバーはまだそこまでじゃなかったんじゃないかな。



そして、準決勝。
ここまで来ると何強とかいう話ではなく、
どこが勝ってもおかしくないという前評判。
メンバーも、ヲタクが本気になっていたのを見て、
かなり気合いも入ってた。

この日は木曜日で遠征組は来れなかったけど、
昔のヲタクにも協力してもらい、
(その節は皆さんありがとうございます)
80人くらいは来てたはず。

ライブもすごい盛り上がりだったらしい。
結果発表は、3位→2位→1位の順番で呼ばれていたので、
最後まで名前を呼ばれなくて、
メンバーもヲタクもドキドキだったらしい。

当時は21時縛りがあったから、
メンバーはステージに上がれなかったけど、
相当喜んでいたようだ。

準決勝はYoutubeに動画が上がってるので、ぜひ見て欲しい。
あの盛り上がりと喜び方は本当にすごい。

ただ、このライブ、僕は見ていない。
仕事で沖縄出張が入ってて、何とか調整できたのが、
往路の飛行機を羽田発の最終便にすることだけ。
18:30にはライブハウスを出ないといけなかったので、
トップバッターだけ見て、早々に離脱した。
結果発表のときは飛行機の中だったので、
結果を確認することもできず、
那覇に着くまでずっとドキドキしてた。

この年、僕が行けなかったライブは三本くらいなんやけど、
この日を見れなかったのは、今でも悔しい。



運命の決勝。
遠征組も勢揃いで、知人・友人も総動員。
チケット代が4000円か4500円で持ち時間15分にも関わらず、
200人くらいは集まったはず。
この日が5/22で、ワンマンが6/4,5だったので、
単純なコストパフォーマンスでは圧倒的にワンマンなのに、
遠征組を始め、みんなそんなこと気にしてなく、
間違いなく大本命だった。

ライブは持ち時間15分ずつなので、テンポよく進む。
どのグループも勝負に来てるので、とにかく見応えがあった。

そして、デスラビの出番。
「15分という持ち時間の中で、何ができるのか?」
それを本気で考え抜いたステージだった思う。

セトリは
 戦闘配置
 アイドルSTAR WARS
 なんで?
 お祭りJAPAN!告白NIGHT
の3.5曲。

並べて見ると分かるんやけど、
15分ぎりぎり過ぎてMCが出来ない。

なので、アイドルSTAR WARSの歌詞を1パート潰して、
MC(煽り)にするという禁じ手とも言えそうな工夫をして、
(かつ、そのMCとその次の歌詞とリンクさせる、という凄い技)
戦闘配置もただ出てくるだけでなく、軽くポージングを入れてた。

ライブ自体の盛り上がりは間違いなく凄かった。
たぶん、僕が見たデスラビのライブで一番だと思う。
決勝戦もYoutubeに上がってるので、こっちも見て欲しい。


結果発表。
動員は「圧倒的に」デスラビだった。
ただ、投票システム上、
本命視されると他界隈からの票が取れないので、
そこを突き抜けられるか、の勝負だった。
(事実、「デスラビ以外に投票して」という声も聞こえた)

とは言え、動員は圧倒的だったので、
正直勝てるんじゃないかと思ってた。
みんなも不安より期待だったと思う。


結果は皆さんご存じの通り。
何となく、勝てそうと思ってただけにショックも大きかった。

結果が発表されたときのメンバーの表情はYoutubeで見れるけど、
ほんとに泣いていたのは、帰るときだったらしい。
(僕は泣いてるであろうメンバーを直視できなくて、
 早々に移動してたので、直接は見ていない。)

「結局、最終的にはヲタクは無力なんだな…」と悔しかった。


直後の3rdワンマンの最後のMCで柚がcandollのことに触れて、
泣きながら想いを語ってくれたことで、
こちらの気持ちも少しは昇華できたし、
負けることでメンバーが得たものも本当に大きかったと思う。

それでも、この先、デスラビが大成功しない限り、
「あそこで勝ててれば、違った景色が見れたかもなぁ…」
という思いも消えないと思う。
それくらいのダメージを受けている。


柚がよく「デスラビは勝負事に弱い」と言うけど、
それはcandollが暗い影を落としているからだろう。
ヲタクにできることなんてたかが知れてるし、
こんなこと思う立場でもないんやけど、
それでも、推しにああ言わせてしまうのは、悔しいし、申し訳ない。

メンバー、運営とは違うフィールド・次元だけど、
ヲタクも、また、戦ってる。