米子市民劇場7月例会

盛夏に何やら爽やかそうなポスター

どんなお話でしょう?「雉、雉ってなんて声で鳴くんでしょ」と思いつつ、てくてく歩いて劇場に行きました。





作   横山拓也(iaku)

演出  眞鍋卓嗣


浦川麻由、教員    若井なおみ

舞原健、生徒     深堀啓太郎

舞原杏子、健の母   清水直子

片山泰二、生徒    松本征樹

奥野早織、生徒    滝佑里

吉水牧子、校長    山下裕子

石嶺総一、教頭    河内浩

戸倉治、教員     宮川崇

藤堂智絵、スクールカウンセラー  安藤みどり


男          八柳豪

女          天野眞由美


とある県立高校を舞台に高校2年生の健と担任でありクラブ副顧問の浦川麻由を中心に物語は進んでゆく。家庭に問題をかかえる健は麻由に『救い』を求めてゆく。彼に寄り添いたいと思いながらも上手くいかないジレンマ。周囲の葛藤も絡み合いやがて…


最初にシンプルだけど凝っているセットに、最近観たある舞台を思いだし「周り舞台みたい」と思ったら、本当に周りました。

これがよく周る、キャラの心情を表すかの様に上手い事周るのです。お話はかなり重たい話なのですが、会話のテンポが良いのとキャラがハッキリしているのでわかりやすいです。役者さん達も振り切るくらいハッキリと演じ分けておられます。スクールカウンセラーの藤堂さんには劇の初めの方でそのキャラ振りにちょっとビックリさせられ、場を読めない教頭先生と気がきく校長先生の対比等コントのようです。こういう話にありがちなねっとり感がなく、それらがまた小気味良いです。

お話の創りも独特で私の好きな演出家もよく使う手法を使ってました。

『女』の天野眞由美さん

私の学生時代、記憶が確かならまだ劇団の凖劇団員だったように思います。年月は早い。役がこれだけでは勿体ないなぁと思っていたのですが、最後しっかり魅せて下さいました。

綺麗事ではない、ないけど『救い』のある良い話でした。


ところで、

実は忙しさにかまけて中々感想を書く気になれませんでした。前回の『愛の讃歌』も放置プレー中です。そんな中でも書きたいと思ったのは作品に『何か』を感じたから。

書けばその『何か』がわかると思ったからでした。

そしてこれを書きはじめてびっくりしました。

作者さん、iakuとあるじゃないですか!

え?あのiaku?推しの演出家がめちゃ褒め勧めるiaku?…私の中で何か感じたデジャブ…納得!

『東京チョコレートケーキ』が観れた今、『iaku』は、『イキウメ』『柿食う客』と並んで、いつか観たい劇団の一つです。

『砦』で『桟敷童子』の東さんの演出が観れました。

こうして市民劇場という形で好きな演出家さんや作家さんの作品が観れるなんて、なんて嬉しい出会いなんでしょう。

また楽しみが増えました!