マチネに空きがあり何か観たいなと探していた
演出が劇団チョコレートケーキの日澤さんなので選んでみた
どんな舞台だろう




脚本・作詞・作曲 ウィリー・ラッセル
演出      日澤雄介
翻訳      伊藤美代子
訳詞      小林 香

ミッキー    渡邉 蒼
エディ     島 太星
リンダ     小向なる
サミー     秋沢健太朗
ナレーター   東山義久
ミスター・ライオンズ  ⼾井勝海
ミセス・ライオンズ   瀬奈じゅん
ミセス・ジョンストン  安蘭けい

菊地まさはる ⽩⿃光夏 菅井理久 ⽥代 明

スウィング
千葉由⾹莉 花咲まこと 平⼭トオル

貧しい子沢山の家に双子が産まれた
母親は苦渋の決断で、子供のいない金持ちの子供とし1人を渡してしまう
やがて双子の2人は何度引き離されても誘われる様に出会いを繰り返してゆく
しかしいつまでも子供では居られない
大人になりそれぞれの環境の違いが2人の運命を変えてゆく…

最初ストーリーを知った時「暗い話しだな」「日澤さんだしリアルに描くのかな」とちょっと幸せ分泌物の欲しい私、なぜ選んだとも思っていた
ところが、いきなり2人死ぬところから始まるし、めちゃ子供達明るく楽しく弾けてるし、あれれれ…
前半は子供ミュージカルを観ているというか「何観ているんだ」と思う程、子供達の爆発するエネルギーが溢れていて、大人達の綱渡り的な関係と対比されているのだけど、逆にそちらに大分持っていかれそうなくらいだった
大人になってからの対比を意識しての事だと思う

渡邉ミッキー
成長したよね
2年前同じクリエで『ダーウィンヤング』を観てからそうなる
身体だけ(背はそんなに伸びてない)でなく演技も更に上手くなっていて婆ちゃん感激したよ
小さい身体にエネルギーと色んな感情が詰まっていてクライマックスのあっけなさが逆に悲しかった

島エディ
憎めないキャラ
アフタートークでこの方のお話も聞いたのですが、良い人オーラがものすごく
その人の良さが役にもオーバーラップしていった気がする
歌がちょっと少なかったのは残念
今度はがっつり悩める役を見てみたい

小向リンダ
主役2人の人生のキーパーソン
友人としての要でもあり愛情での要でもある
子供時代から振り切って演じていて気持ちいいくらいだった
その彼女の大人になってからの揺れる感情は切ない

安蘭ジョンストン
この作品良い女が2人いる
小向リンダと安蘭ジョンストン
男運は悪いが、子供達への愛情は溢れている
生活苦から双子の傍を手放し乍も、何も知らず近づいてくる息子への愛を感じる

瀬名ライオンズ
せっかく手に入れた息子を取られるのでは無いかと疑心暗鬼にかかり自分を追い詰めてゆく
逃れられない運命に翻弄される母親の1人を演じておられました

東山ナレーター
不気味なストーリーテラーで2人の運命を導いてゆく
『CLUB SEVEN』のメンバーで名前だけは知ってましたが、歌上手い〜
なんで今まで出会わなかったのだろう

演出の日澤さん目当ての作品で、面白かったし、良かった
ただ、双子の数奇な運命を描く事で2人の母親が際立つた様に感じた


末満さんと言うとダークやアクションのイメージが強いけど、今回は親子の愛情ものと言う事でいつもと違った気分でと思ったら、スタッフにアクション監督で栗田政明さんが居たり音響にヨシモトシンヤさんの名前まであり、演者が殺陣がどうのこうのって言ってる
本当に人情物?



作・演出          末満健一
作詞            森雪之丞
作曲・編曲・音楽監督    深澤恵梨香
ゲストコンポーザー     和田唱
アクション監督       栗田政明
音響            ヨシモトシンヤ

遠野薫(烟々羅)          小池徹平 
遠野爽子      屋比久知奈
座敷童子      生駒里奈 
猫股        木内健人 
河童        東島京  
犬神        加治将樹 
九尾狐       土井ケイト 
天邪鬼       相葉裕樹
滑瓢(ぬらりひょん)    吉野圭吾 
人形神       真琴つばさ

豆腐小僧、鎌鼬三兄弟    暁矢薫 
天狗            天野翔太 
土蜘蛛、勿忘童子      岩淵心咲 
雨降小僧、砂掛婆      北園真弓    
酒呑童子、琵琶牧々     工藤翔馬 
雪女郎           熊野ふみ 
貧乏神           高田紋吉 
小豆洗い、子泣爺      星賢太 
輪入道、山彦、鎌鼬三兄弟  森さとる 
毛羽毛限、小雨坊、鎌鼬三兄弟   横山慶次郎

スウィング(五十音順)
井上望 堂元晴近 丸山真矢

遠野爽子は夫薫と共に神隠しにあった娘を探しに森に入る
そこは伝承の森で、妖怪の世界と人間界の狭間の場所で、どろんした妖怪達がパッと現世に帰る為の『どろんぱ』の儀式の日だった
2人は無事娘を探し出す事ができるのだろうか…

幕開けからセットも凄くて趣があり、伝承の森に誘われてゆく
妖怪達の百鬼夜行は次から次と妖怪達があらわれ、黒づくめのムック(モップみたいなモンスター)みたいな毛羽毛限も現れお祭り状態です
よく観ると舞台の上の方にも小さい提灯がいっぱいあります
役者だけでなく美術やスタッフ達の力の入れ様が至る所に見受けられます
全くの無から作られた舞台とは思えないクオリティだと思う
楽しくて、美しく、それでいて哀しく、優しい
お話の根底にある死生感は末満さんの物だと思う
でもそれが哀しく優しいのだ
こんな話を思いつき形にしていった末満さん
原作も何もない
逆にコミカライズされている作品なんて少ないと思う
なのに、配信も円盤も出ないらしい
より多くの人に観てもらいたい作品なのに

小池薫
徹平君の舞台は初めて観ますが、こんなに動けてパワフルな方だとは思いませんでした
繊細な線の細い人と思っていたのは大きな間違いでした
目力すごいし、「爽ちゃん」と言う台詞を何度も言うのですが、みんな違ってみんな良い
優しさ溢れてました

屋比久爽子
歌上手いのは何度か聞いて知ってましたけど、ここまで歌われたのは初めて聞きました
どの歌も難しいなぁと思ってたのですが、声がこんなに色々出るんだと聞けて耳福でした
子供を思って歌う歌、悲しくて本当泣きます

生駒座敷童子
動きも台詞も可愛いくて、本当に家に住み着いて欲しい
生駒ちゃんミュージカル初めてって本当?と疑う程妖怪達と溶け込んでました

東島河童
歌声がこれでも出るかというくらい歌ってくれました
河童ってカッコいいんですね
もっとおどろおどろしいか滑稽かと思ってましたが、リーゼント姿に頭の皿もあっていてビジュアルから良い
特攻服の上着の文字、刺繍になっていて長文必死に読んでました

相葉天邪鬼
いつも良い人しか観た事が無い相葉さん
悪の様でいて悪になりきれないひねくれ者の役も良いですね
赤と黒の衣装もあっていてクールガイ
結構好きです

吉野滑瓢
妖怪を引きつれる風格があって出られた時から良いわ〜と思ってました
爽子に優しく語るお爺さんの様な口調、アフタートークで意識して末満さんと相談して決めたと言っておられたが本当良かった

真琴人形神
出から他の妖怪達と雰囲気が違って、禍々しさが漂ってました
怖くもあるけど、ものすごく男前だと思って観てました
爽子に論破されると納得して意見を変える当たり良い妖怪じゃんと思う
殺陣もダンスもカッコいい

土井九尾狐
男前がもう1人
アフタートークで妖艶な九尾狐と「御意」と言う仕える者とのふた通り演技プランを作って、衣装合わせで中性的と言われたのでそちらの方にしたと言われてました
あのメーク15分だそうです
思い切った線で描いておられるなとは思いましたがそんなに早くされてるとは思いませんでした
10分目指してるとおっしゃってました

木内猫又

猫又になる前猫だった時、飼主に捨てられて哀しい身の上を歌うのですが、この歌良かった
でも犬同様変わり身が早い
動きもニャンコで可愛いかったにゃん

加治犬神
大きなワンちゃんでした
何か大きな力を持つ神様だと思っていたら、猫又とつるんで姑息な事ばかりしています
でもどこか憎めない
そんな大型犬でした

アンサンブルさん、役名わからない役も兼ねておられます
私は小豆洗いの圧に圧倒され毛羽毛限の可愛いさにやられ、蜘蛛役の方が勿忘童子にすぐ変わられたのにびっくりし、豆腐小僧の豆腐の行方を追っかけてました
巻物のシーンとか「ああ、末満さんだ」と思い
例の後半の殺陣、小池烟々羅も大変な腿上げシーン、あそこもアンサンブルの熱量あればこそで客席も手拍子しているのだと思います
兎に角凄かった
台詞のシーンは客席も手拍子の音小さくて終わるとパンパン叩いてます
妖怪あっての『どろんぱ』
百鬼夜行、楽しかった❣️

より多くの、特に子供達に観て欲しいので、配信、円盤が無くても、何らかの形で残して頂きたいです

追記
大阪大千秋楽です
役者さん達の熱量更に上がってませんか?
妖怪の皆さんこれ以上ないってぐらい振り切って演じておられます
音響が良く、東京より台詞が聞き取りやすくなってました
各歌のあと拍手出来るのは良いですね
末満さんがアフタートークで言っておられた「烟々羅の祓詞のあと拍手」が実現していて良かった
お話は辛い部分もあるのだけれども最後温かい気持ちになれて幸せでした
小池徹平さんが言っておられた配信情報
有難い〜😭😭😭
娘達も引っ張り込んで是非観せます
年齢性別問わず皆んなに観て欲しい作品て中々ないですよ
本当





仲代達矢さんアカデミー賞の追悼企画で紹介されました
舞台人だけでなく世界の映画人としても認められ証だと思います
仲代さんの遺作とも言える最後の演出の舞台
しっかり見届けます



演出    仲代達矢
上演台本  岡本矢


長谷川 等伯      赤羽秀之
信春・浜崎学芸員          本郷弦
日通上人                       中山研
古渓宗陳                       川村進
長谷川 久蔵  長男    島田仁
千利休                          中山正太郎
お清  後妻       円地信子
長谷川 宗宅  次男    小林晃平
お妙  先妻       朝日望
職人・下人の女・弟子
          天野未夢
          畑田芽衣
          二平菓令来

七尾美術館の学芸員、浜崎の独り言から話しは始まる
彼は能登で活躍した「長谷川信春」と京で活躍した絵師「長谷川等伯」が同一人物であると仮説をたて、自ら「信春」になり400年の時を超え、安土桃山時代の「等伯」の前に現れる…

話が現代、400年前の能登の長谷川信春、京の長谷川等伯と行き来する
この間見た舞台とは違いますが、こちらも二重構造のお芝居です
いや、三重か?
とにかく複雑な形態のお芝居です
過去と現在の等伯を、2人で1人の男を演じてます
会話劇の様に言葉を掛け合い、等伯の心の奥にある物を吐き出させようとします
息子を亡くし憔悴する等伯は、初めて自分自身を見つめ直し素直な気持ちで心の奥に封じていた物を開け放します
等伯の心の奥にあるのは昔見ていた松林
金や名声の為ではなく、その景色が等伯が一番描きたい物でもありました
技術を修練するのも大切ですが、心が無ければいけないのだと仲代さんは伝えたかったのかな
なんて事も思って観てました
このお芝居がきっかけで長谷川等伯に興味を持ったので調べてみようとも思います