市民劇場今回の例会は、本来1月上演される予定が、役者さんの体調不良により延期になった公演です。

中止になってもおかしくないところを、延期という形に変え、早くに調整して下さった関係者の方々の尽力の賜物だと思います。ありがたい。


アップ『OG』パンフレット 800円



脚本・作曲  まきりか

演出     本藤起久子


スミ子    旺なつき

カズエ    阿知波悟美

松尾     池田俊彦


ピアノ    金森大


遅れて駆け込みで入ってきたら、松尾役の池田さんが前説をされてました。

昭和の香りが残るショー付きのキャバレーのスタッフであり、呼び込みである彼がお客様に話す様に観客とキャッチボールをする。

もうお話の中に私達は入っているのだ。

そしてこのキャバレー『ミラクル』も後1週間で閉店となる。

『ミラクル』の楽屋に35年歌い続けたスミ子がいた。やがて相棒のカズエも楽屋に到着する。

際も甘いもの知り尽くし、ここで頑張ってきた2人の芝居が始まる


いきなりアクシデント発生あせる

阿知波さんが水を飲むシーンで気管に入りムセてしまったのだ

すかさずアドリブでつなぐロムさんこと旺さん

他にも靴下が脱げてしまった阿知波さんの片方の靴下と靴をまとめたり、阿知波さんの演技に耐えられず後ろ向いて吹き出される事2回

全て想定内といった感じの雰囲気

2人の息はピッタリです

2人にあてがきされた脚本

歌にダンスに体操にそしてお化粧

この作品最初は2人ともすっぴんで、ナマメイクアップが見られます

しかも金森さんのピアノナマ演奏です


このお芝居は、阿知波さんが2人で芝居をやりたいと、願い、

ロムさんとの約束から『想い』で一緒にやってくれるスタッフ探し、賛同する人があらわれ実現している

だからだろうか、手作りの様な温かい物が感じられる

そして2016年、『ミラクル』というパイプ椅子80席がギリギリ入る小さな劇場から始まったそうです

そこから少しずつ再演を繰り返し、ブラッシュアップされ徐々に大きくなっていったそうです

松尾の出番も初演では無かったとか

ストーリー自自体は単純でオーソドックスなのだけど、それだけでは終わらせない観がある


みんなの『想い』が強いのだ


人生何があるかわからない

新しい出会いがある

いい出会いもあれば悪い出会いも

時には『ミラクル』を起こす事もある

何があるかわからないから人生は面白い


私自身の還暦過ぎての『想い』と似てる

60代は挑戦の歳と決めている


人生へのエールを送ってくれてる様な気がした


後半にある圧巻の2人のステージは美しくって可笑しく面白いそして、べらぼうに歌が上手いのです

なぜならロムさんは元宝塚の男役のスターさん

阿知波さんはミュージカル『レ・ミゼラブル』や『ダンス・オブ・ヴァンパイア 』の常連さん

最高の歌声です音譜


芝居が終わりカーテンコールでロムさんが「帰ってきました」と言われた時、ジワーときました。

本当、良くぞ帰って来てくださった笑い泣き

地方で体調を崩されお2人共大変だったと聞いてます

それでも回復してすぐに舞台に出られたそうです

流石役者魂!


カーテンコールで歌われた歌声を応援歌に、幸せな帰途につきました音譜

『元気』をありがとうございました合格