コロナ禍になって観劇地方民は辛いです。
最近一部劇団が地方にも来てくださるようになったり配信もあるけど、やはりナマで好きな物も観たい。
ただでさえ簡単に出にくい田舎から出れず、高い壁が断崖絶壁のようになってます。
まず足が無い。
遠距離バスの夜行がなかったり、運行見合わせて減便になったり。なので列車か飛行機、はたまたバスの乗り換えをしなきゃいけません。
それとも自力で車を運転するか、です。
いける距離ならばの話ですが。
そして何より世間が怖い
罹患したら町八分。小さい地域程厳しく
冠婚葬祭も自粛ムードのこのご時世に仕事以外の事で、人から見たら身勝手とも言えます。
「絶対」が言えない今の状況では全てが夢です
『エリザベート 』ショックで打ちひしがれ、病院巡りばかりで張りがなくなった私を、いっときは娘達もそっとしてくれてました。
配信が逆効果になって泣きたくなった時もありました。全ては我慢。自分の為でなく人の為に我慢。外に出るのも辛くなり家に籠った事もありました。
でも、どうして観たい舞台がありました。
配信もありましたがどうしてもナマが観たい
末満健一さんの『黑世界』の雨下の章と日和の章
TRUMPシリーズだけでも観たい…
長女が同じ頃仕事で京都へ行く予定でした。
(体調を崩して断念する)
フラっと惹かれて、「私は駄目かな」と家族に相談することにしたのです。
次女より
「罹患したらどうする。うちには持病を抱えた人がいる。仕事もなくなるかもしれない」
ぐうの音も出ませんでした。
「行くなと言ってるんじゃない。それだけの覚悟があるかってこと。そして何より罹患しても絶対後悔しないで欲しい。自分を責めないで下さい。そう約束できるのなら大阪へ行って下さい。
(持病のある)あの人達はいわば自業自得。
それでなくても動き回ってて、いつかかっても仕方ないと諦めていた。
ずっと我慢して体調崩しているお母さんのストレスの方が心配だった」
泣きました。
それからチケット争奪戦に参加し、行程と持物の準備をはじめました。
体力が落ちていたのでストレッチを増やし、おかしいところが有れば病院へ行き調子を整える。
1週間前から検温を勿論、栄養が足りてなかったので、身体に合った栄養剤と食事も少し変えた。
自分が先にかかって病気を持って行ってもいけません。
足は自家用車。前もって車内は念入りに消毒。
娘達の要望でドライブレコーダーまで付けて準備。
持っていくものも吟味して選びスマホを含め消毒する。
またアクセサリー類は消毒しにくいのでつけないで、鞄もいつもの物はやめて丸洗い出来る袋に変更した。
片道4時間かけて途中トイレ休憩でよるパーキングは2ヶ所。
最初1ヶ所にしていたら配偶者から注意され2ヶ所に増やした。
清掃のバイトをしていたことがある長女から、トイレのどこが要注意かを聞く。
私は和式を進んで使用したけど、洋式はふたとか背後と、トイレで衣類が接触しやすいフチの部分。ここが1番危ないらしい。鞄かけも含め持参の消毒スプレーで対処。
鞄(今回は袋)の取手部分は持つだけでなく、腕にもかけたりするので普段から気にかけて腕も消毒していたけど、とくに気をつけた。
本来なら手洗いが1番の効果があるので、都度洗いたいがそうもいかない、消毒スプレーは、マスク用1本、手用に2本除菌シートも持参。その他の消毒は帰宅時すぐ使える場所に設置した。
マスクは医療用の鳥取マスクを選んで複数持ち、大阪から帰る時も車内で変えた。高いけど、健康の為だから仕方ない。
目的地から駐車場までは10分足らずなので出来るだけ車内で過ごす。
マチネとソワレを観る予定だったので間の時間も戻って車内でやすんだ。車内に入る前に軽く衣類鞄、靴を消毒。飲食は全て地元より買って持ち込んだが、眠気覚ましのコーヒーだけはパーキングで調達した。
車で休めるのは結構ありがたいと思った。
作品は共に良かった。特に日和の章は泣かないと思っていたのに泣かされ、感動し、来たことを、来さしてもらったことを感謝した。
帰宅する時も靴の裏まで消毒してから家に入る。
着たものや袋類を別個に洗濯するようにしてからお風呂へ入り髪や身体を洗う。
そしてここからが大変。取り敢えず1週間は様子を見るために寝室ではなく空いた部屋へ移動し、ここで最低4日過ごす。持病を持った家族とはなるたけ接触を避ける事となる。
勿論、検温は必須。トイレは複数ある家なので家族と分け和式を占拠。
お風呂は入らずシャワーのみで、使用後消毒
とにかく移動の時は絶えず消毒スプレーと自分用の手拭きタオル持参(袋入り)
料理を作る時は前もって野菜を刻んだ物やメニューを決め下準備していた物を使用し、ゴム手袋とマスク着用でつくる。
家人の持病のため、私以外が料理を作れないから仕方ない。
仕事は電話番とサポートに回り、表には出来るだけでないようにしたいが、かなり難しく、出来る限りの事をしている。
検温も安定。味覚もある。
体調共に今のところ異常はない。
いい舞台を観て、体調はすこぶるよく身体もよく動く。我慢にも限界がある。叶えられることなら細心の注意を払えばなんとかなるかもしれない。
お医者様も私のストレスを心配されていた。
次女の言葉には後日談がある
「来年、東京へ行って下さい。そのための大阪観劇ですよ。そう約束して下さい。ならば行かせます。」
今回の事で小さなミスもあった。
心して、来年は東京を目指したい
ただし、東京が行けれる状態であるかが前提ですが…