shared TRUMPシリーズ 音楽朗読劇
『黑世界 ~リリーの永遠記憶探訪記、或いは、終わりなき繭期にまつわる寥々たる考察について~』
『LILIUM』のリリーのその後の物語
クランが無くなり、リリーは現実の世界に戻った。が、繭期のまま永久の時を彷徨いながら、邂逅と別離をくり返してゆく
■各話タイトル
①イデアの闖入者[作・末満健一]
②ついでいくもの、こえていくこと[作・宮沢龍生]
③求めろ捧げろ待っていろ[作・中屋敷法仁]
④少女を映す鏡[作・末満健一]
⑤馬車の日[作・降田天]
⑥枯れゆくウル[作・末満健一]
<雨下の章>
鞘師里保
樹里咲穂
池岡亮介
大久保祥太郎
新良エツ子
宮川浩
中尾ミエ
松岡充
寥々と荒地に吹き荒れるような風の音
客席だけでなくロビーまで聞こえてくる
今回はいつもある「ライネス」もキャストパレードもない。
なのに主題曲のシーンは鳥肌がたった
今回の作品は1人の作家だけでなく、末満健一さんの作品3作品を軸に他な作家陣の作品其々3作を絡ませたオムニバス作品です。
どの作品も印象的で作家個人の個性も出ていて、とくに中屋敷さんの作品はその独特の台詞回しもあり異彩を放っているので面食らってしまったが、「ああ、中屋敷さんがTRUMPを描くとこうなるのか」と楽しかった。ただ人によって好みが分かれるかも知れない。
作品は行動朗読(モーションリーディング)という新しい形で、コロナ禍に合わせてソーシャルディスタンスをとられ、6冊の本を新良さんが置くシーンがあり、そこがそれぞれの位置として朗読されるのかと思いきや、動く動く。お互いに距離をとり続けながら一応本を携えているが、その本すら小道具になる。
オムニバスなのに監修の力なのか変な切れ目もなく話は進んで行く、そして大きく盛り上がっていく。今迄見た事のない朗読劇だった。
リリーの鞘師さん前回が14才
時が止まったのかの様なリリー。でもクランでの罪を背負い、痛々しい程の孤独なその花は更に美しい
新良さん
リリーが作り出した幻想のキャラ
物語を進める上で要所々を締めてくれる。
そしてえっちゃんと言えば歌。流石です。
松岡さん
リリーの窮地に現れる見守る者
その正体は最後に明かされるが、辛い役でもありました。歌がいい。
リリーの鞘師さんとあるキャラの新良さん、それと松岡さんのある男以外は兼ね役もありそれぞれに見所もあり楽しい。
大久保さんの橋職人の弟子と池岡さんのヴァンパイア ハンターどちらも見せ場があって良かった。
若さって素敵。
中尾ミエさん
歌手として実力があるだけでなく、エンターティナーでした。今日は少しお疲れだったのかな?
ちょっとしたミスが気になった。
宮川さん
違うタイプの役ばかりで面白かった
親方も御者の役も良かった。
樹里さん
今回の作品で唯一残念だったのが出番が少なかった事。もっと歌も聞きたかった。樹里さ〜ん。
予算の都合で歌曲以外のBGMは既に作った既製曲を使用。それぞれの曲の名前もそのシーンにあっているし、ファンとしてはあぁあの曲だと思い出して嬉しかった
ちなみに使われた曲は
繭期音源蒐集 TRUMP series ORIGINAL SOUNDTRACK-Ⅰ
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会場は初めての場所。前の方の席で喜んでいたら前方はフラット。ギリギリ私の所から段々になってます。すごく心臓に悪いです。
ソワレは後ろの方ですがそちらの方が観やすいかも。
雨のシーンの多い雨下からソワレは日和になります。