もう8月も後半。舞台を観たのは7月半ば。

「観たらいっぱい感想書くんだ」と今年の初めから息巻いていたのに・・・

やっと書く気になったので書きます。

 

オペラシアターこんにゃく座

オペラ 『ネズミの涙』

台本・演出      鄭義信

作曲・音楽監督   萩京子

 

物語の舞台は縁の下の戦場。色んなネズミたちが狭い世界で争っている

その中をおんぼろバスで旅する天竺ネズミの「天竺一座」

座員は気は優しいが芯の強いおっ父のマンガン、気が強くてしっかり者のおっ母のスズ、

外の世界を夢見る息子のチタン、可愛い働き者の娘のリンのたったの4人だけ

お客も巻き込み演じるのは「西遊記」のみ

チタンは軍隊へ入り、代わりにリンに惚れたネズミの兵隊が一座の旅に加わった

戦争はどんどん続きやがて一座も悲しい現実にみまわれる・・・

 

 

私が迷っていた市民劇場に戻ろうと決めたのが、作演出家の中に『鄭義信』の名前をみつけたから

どうしても観劇対象年齢が高いから無難な作品が多い市民劇場。

なんか物足りないような気もして二の足を踏んでいた

それが鄭義信の作品もみれるならと舞い戻った

だから期待がすごかった。期待が強すぎて強すぎて空まわってしまった・・・のかな

 

席は後ろから2番目だったが劇場が狭いから見づらくもなかった

私がミュージカルとオペラと勘違いしていたのもさほど問題はなかった

ただ「西遊記」のシーンで太鼓の音がセリフにかぶって聞こえない所や、その芝居が聞きづらくて

序盤話の世界に入るのに手こずってしまった

エピソードもひとつひとつが長く感じて、

私だけかなと思ったら同じ様な声も聞かれた

後ろの席が空調が効きすぎてもいたせいかもしれないがお隣の人が休憩から戻って来なかった

 

お話の後半になると舞台全体に広がりも感じられて話も盛り上がっていく

役者さん達の熱演が続く・・・芝居を楽しみながらも覚めた自分がいる

なんかすれ違いドラマのような違和感 初めてのことだった。

クライマックスの手拍子を後部座席で最初に始めると

周りもつられるように手拍子をしてくれた

終盤

鄭義信ってこんなふうにこれでもかって繰り返し演出する人だっけ?

長く感じた

 

カーテンコールも終わり 

で 感想

いいお話だったと思う。一つの劇団が何回も上演するのはそれなりの理由や裏づけもあるし

でも勝手に色々期待して空回りした自分が居心地悪く

見送って下さる役者さん達になんとなく顔が合わせにくかった

すごい熱演だったから声をかけるお客さんも多い中コソコソと出た

 

期待のし過ぎで「あれ」っていうのは末満健一さんの『TRUMP』を円盤で観た時にもあった

今その世界に浸りきってるから、もう一度観ると違った感想なのかもしれない。

その末満健一の『マリーゴールド』をもうすぐ観る

初末満。

観るのが楽しみでしょうがなく、その分ものすごく怖い