「町会役員」は就職に有利? | 地域コミュニティに明日はある

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ワケあって、7月から転職活動をやってきた。働きながらハローワークに通い、何社か採用試験、面接を受けた。50代の就活は楽じゃない。「長く働いてもらいたいので」という理由で年齢で切られ、これまでのキャリアやスキルはバッサリ否定された。

町会長がハローワークに通っている、というのは、珍しいケースだろう。恥ずかしさ、後ろめたさがついて回る。少なくとも日曜日が休みの職業を見つけなければ…、残業があると広報仕分けに支障が出てくるなぁ…、回覧を作成する時間はどこで確保するかなぁ…。町会のことが気になって仕方なかった。

幸いなことに、先日、採用が決まった。捨てる神ありゃ、拾う神あり、だ。正直、ホッとした。
町会活動も続けられそうだ。

この転職活動を通じて、いくつか身に染みて分かったことがある。
・サラリーマンの町会役員にとって仕事こそが急所である。
・町会活動をやりたくてもやれない人もたくさんいるに違いない。
・資本主義経済と地域コミュニティは相いれない。

町会役員のなり手がいないのは、仕事面での安定が関係していることを痛感した。
終身雇用制だった頃と、実力・実績主義の今とで、地域コミュニティに向かう気持ちが全く違う。過去のイメージで町会が成り立つと思うこと自体、間違っていたのだ。

私は就活の途中から「町会長をやっている」ということを履歴書に書くようにした。これが功を奏したかどうかは分からない。でも、人としての信頼性を持ってもらうのに一助となったのではないかと思う。

新卒にとってボランティア活動の経験が有利になるように、「町会役員をやっている」ということが仕事や転職に有利になる、という社会にすべきではないか。資本主義経済のベクトルが地域コミュニティのほうに傾くことを心から願う。