会長がノイローゼになる構造 | 地域コミュニティに明日はある

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防災訓練説明会の後、市の職員から「水害対策ワークショップを今年3回やってもらえないか」という打診があった。私(会長)は即効、断った。「戸田市内ではすでにほとんどの町会がワークショップをやっているんですが」と迫られたが、とてもとてもYESとは言えなかった。

というのは、うちの町会では何かをやるとなると、その大半の業務が会長に跳ね返ってくる構造になっていて、私自身は今、個人的な課題もあって、とてもとても余裕がないのだ。あれもこれも私にシワ寄せがきて、正直、ノイローゼ気味だ。

人は「他の役員に頼めばいいじゃないか」と軽く言う。第三者からすると、それが最良の解決策のように思えるのだろう。私が頼みたいのは、行事や業務を一括してやってほしい、ということなのだが、そもそも、部長を引き受けてくれる人がいないのだから、丸投げできない。頼むとしたら、限られた一部の仕事だけになり、そういう仕事はゴロゴロあるので、かえって負担が増すのだ。

この負担感を分かってもらおうと、エクセルで納涼祭の業務分担表を作ってみた。
告知から招待状、依頼事項、届出、屋台の仕入れ、食事までを縦軸に取り、それらに関する個々の業務(作成、コピー、買出し、現金仮払い、精算など)を横軸に取り、誰がそれらの業務を担当したかを書き出してみた。

業務はざっと94あったが、なんと、その66業務(70%)を会長がやっていたのだ。

会計は約30万円の予算をドサッと会長に渡し、買出しから精算まで何から何まで会長がやった。警察や保健所への届出、エンターテイメントの出演依頼、準備や片付け時の食事…。総務部長、文化部長、女性部長(いずれも欠員)の役割をぜ~んぶ会長がやったのだ。

行事や業務を一括で引き受ける人間が出てこないかぎり、この町会の未来はない。
地域コミュニティは少なからぬ構成員たちが責任感を発揮してくれないと維持・存続することは困難だ。
部長を引き受けてくれる人を立てない限り、私の身は持たないだろう。