「受け入れるのはいいとして、別れる時、大丈夫なの?」
本当に、この人は俺のことをよく見ている。
「大丈夫だよ。……多分」
俺の返事は、どうしても小声になってしまう。
迎える前から、別れる時のことを考えるなんて馬鹿げてるかもしれないが、ケンタと俺らの関係には、いつかきっとお別れがくる。
大丈夫、と見栄を張ったものの、自信はない。
ケンタと離れてたった数日、それだけでも彼のいない生活を寂しいと思ってしまう。
多分、その時がきたら、大丈夫ではないんだろう。
でも、今はそんなことを考えてる場合じゃないんだ。