スマホの中のケンタの写真がだいぶ増えてきて、それをいくつかプリントアウトして整理していた時、それを見ていたツレが言った。



「受け入れるのはいいとして、別れる時、大丈夫なの?」


本当に、この人は俺のことをよく見ている。


「大丈夫だよ。……多分」


俺の返事は、どうしても小声になってしまう。


迎える前から、別れる時のことを考えるなんて馬鹿げてるかもしれないが、ケンタと俺らの関係には、いつかきっとお別れがくる。


大丈夫、と見栄を張ったものの、自信はない。

ケンタと離れてたった数日、それだけでも彼のいない生活を寂しいと思ってしまう。



多分、その時がきたら、大丈夫ではないんだろう。

でも、今はそんなことを考えてる場合じゃないんだ。