俺とケンタが出かける時、犬のタンゴも一緒のことが多いんだけど、それでも飲食店とか子供会の用事で出かける時、タンゴだけ留守番になる。
俺一人で出かける時、タンゴは不満そうにしながらも、なんとか我慢してくれる。恨みがましく見送ってくれて、帰ってみても、尻尾を振って喜んでくれる。
ところが、俺がケンタと出かけるとなると、様子が変わる。いってきます、と玄関を閉めた途端、滅多に吠えることのない彼女が大声で騒ぎだし、ペットシーツはグチャグチャ、それとは離れたところにウンチを絞り出している。
自分だけ置いてけぼりなのが、どうにも悔しいらしい。
それで最近は、ケンタと一芝居打つことにした。
先にケンタが「いってきまーす」と家を出る。
俺も大袈裟に「いってらっしゃーい!」と見送る。
その後1分ほど、タンゴにオヤツをあげて構ってから俺も静かに家を出て、離れたところで待っているケンタと合流する。
これで、俺とケンタが一緒に出かけたとは思わないはずとやってみたところ、見事に大成功。
部屋を散らかすこともなく、後追いして吠えることもなく、立派に留守番してくれた。
子供たちと遊んでいると、たまに「ずるーい!」と声があがることがある。一人だけ飴を舐めていたり、新しいオモチャを持っていたりする子に対してだ。
正確には『ずるい』よりも『うらやましい』なんだろうけど、彼らがその時モヤモヤしてるのは間違いない。
タンゴもそんなモヤモヤを感じてるのかと思うと、もうちょっと構ってやらないとなぁと反省する。


