普段ならなかなか起きないケンタが、朝の5時からゴソゴソしだして、寝たふりをしていた俺に
「ねぇ、起きよう」
と声をかける。
まだボーとしてるみたいで、体は起こしたものの、座り込んだままだったから、
「サンタさんから何か届いてるかな」
と話を振ってみたら、
「あ!そうだった!」
と慌てて飛び起き、クリスマスツリーに駆け出して行った。
ツリーの脇に置いてある大きな包みにケンタは大興奮。
「すげー!」
目をまん丸にしながら、必死に包みのリボンを解いている。
出て来たドールハウスに再び
「すげー!」
と絶叫し、
「ね!早く組み立てよう!」
俺を誘って、さっそく箱を開け出した。
組み立てている途中にも、何度も「スゲー」を連発し、結構複雑なおもちゃの組み立てに試行錯誤しながらも、目をキラキラさせている。
出来上がったオモチャでさっそくごっこ遊びをしながら、
「なんでサンタさん、ドールハウスが欲しいってわかったんだろう」
と呟いていた。
ケンタが来るまで、サンタさんの文化って子供のためにあるんだと思っていた。だけど俺にとって、それは違った。
ケンタがプレゼントを見つけた時の、驚き、喜び、嬉しさ、そういう感情の溢れる様をみたくて、俺が自分のために続けている。
自分が感じたクリスマスの興奮を、今度は自分がプロデュースする側なのが、楽しくて仕方ないのだ。
多分、オモチャは早々に飽きられるんだろうけど、俺にとって、十分に用意する価値のあるものだった。


