早朝5時38分。厳かな朝日が顔を出しました。素晴らしい自然に、改めて感謝です!!
今回の撮影機材は、NikonD7100、タムロン16-300F3.5-6.3です。
大変な猛暑です。熱中症にご注意ください。
連載 「砂上の足跡」~試練 その6
教頭3年目の冬の夜、自宅でテレビを見ていると一本の電話が鳴り響いた。「こんな時間にいったい誰?」不謹慎なと思いながら受話器を取ると、
「教頭先生、校長です。」
「校長先生、何かありましたか?」
「保護者から子どもが帰ってこないという連絡が入りました。すぐに職員を招集してくだ さい。」
「分かりました。連絡網で流します。私もすぐに学校に向かいます。」
「お願いします。私は市教委に連絡を入れます。」
学校に着くと既に10人ほどの職員が集まってくれていた。校区図を見ながら、職員の捜索班を作り、子どもが立ち入りそうな場所の捜索活動に着手した。
「自由になる金銭もあまり持っていないから、恐らくそんなに遠くに行っていないと思う ので、自宅付近を中心に探してください。必ず10分おきに連絡を入れてください。で は皆さんよろしくお願いします。」
職員は寒い中、学校を飛び出していった。10分おきに報告の電話が鳴るが、子どもの所在は一向につかめない状況が続いた。時計は日を跨ぎ午前1時を指していた。警察による捜索も視野に入れ、市教委との協議も進められていた。
私は、職員に再度連絡を行った。どうも自宅付近が気になって仕方が無い。もう一度自宅内を含め、徹底して探してほしい旨の一斉メールを流した。時刻は午前2時になろうとしていた。職員室が事件に巻き込まれたのではないかという重苦しい雰囲気に包まれた時だった。自宅内を再確認していた生徒指導担当から電話が入った。
「教頭先生、『確保』、無事です。『確保』しました。」
と、興奮した声の連絡であった。
「何処にいた?」
「何と、自宅のベランダの隅に丸くなって寝ていました。」
「ベランダ?一度も確認していなかったかあ。」
「押し入れなどは確認しましたが、まさかベランダにいるとは・・。盲点でした。」
「無事でよかった。引き上げてください。皆には『確保』と伝えます。お疲れ様でした。」
職員室で同級生宅等への連絡に当たっていた職員から拍手が起こった。私も校長とがっちり握手をしたのだった。捜索に出ていた職員が職員室に揃ったのは、午前2時時30分を少し回っていた。全員にねぎらいの言葉をかけ、解散となった。実に長い金曜日であった。
つづく
「教頭先生、校長です。」
「校長先生、何かありましたか?」
「保護者から子どもが帰ってこないという連絡が入りました。すぐに職員を招集してくだ さい。」
「分かりました。連絡網で流します。私もすぐに学校に向かいます。」
「お願いします。私は市教委に連絡を入れます。」
学校に着くと既に10人ほどの職員が集まってくれていた。校区図を見ながら、職員の捜索班を作り、子どもが立ち入りそうな場所の捜索活動に着手した。
「自由になる金銭もあまり持っていないから、恐らくそんなに遠くに行っていないと思う ので、自宅付近を中心に探してください。必ず10分おきに連絡を入れてください。で は皆さんよろしくお願いします。」
職員は寒い中、学校を飛び出していった。10分おきに報告の電話が鳴るが、子どもの所在は一向につかめない状況が続いた。時計は日を跨ぎ午前1時を指していた。警察による捜索も視野に入れ、市教委との協議も進められていた。
私は、職員に再度連絡を行った。どうも自宅付近が気になって仕方が無い。もう一度自宅内を含め、徹底して探してほしい旨の一斉メールを流した。時刻は午前2時になろうとしていた。職員室が事件に巻き込まれたのではないかという重苦しい雰囲気に包まれた時だった。自宅内を再確認していた生徒指導担当から電話が入った。
「教頭先生、『確保』、無事です。『確保』しました。」
と、興奮した声の連絡であった。
「何処にいた?」
「何と、自宅のベランダの隅に丸くなって寝ていました。」
「ベランダ?一度も確認していなかったかあ。」
「押し入れなどは確認しましたが、まさかベランダにいるとは・・。盲点でした。」
「無事でよかった。引き上げてください。皆には『確保』と伝えます。お疲れ様でした。」
職員室で同級生宅等への連絡に当たっていた職員から拍手が起こった。私も校長とがっちり握手をしたのだった。捜索に出ていた職員が職員室に揃ったのは、午前2時時30分を少し回っていた。全員にねぎらいの言葉をかけ、解散となった。実に長い金曜日であった。
つづく
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