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聖書のコラム-53(ハルマゲドンは始まっています)

ハルマゲドンというと世界戦争や世の終わり=神の裁きなどと連想されますが、
実際はそのようなものではありません。

ロシアによるウクライナ侵攻とハマスによるイスラエル攻撃は、世界を一つの状態にしています。
その一つの状態とは、
世界を二極化に、あるいは、二分された状態のことです。

世界の「覇権」は一国ではなく集合的に一つになったグループの対立となって現れています。
この双方のグループは、世界の支配権に関して、いわば、神に挑戦しているのです。

この「状態」こそ、聖書に記されている「ハルマゲドン」の状態なのです。

聖書では文字通り神に敵対するために「一つの場所」に集められる状態として示されていますが、
ヨハネへの啓示に書(聖書の最後に置かれている書)16章の出来事は「神による怒りの七つの鉢」の(最後の)預言であり、
それらは「象徴的な出来事」で示されています。
これは、世の終わりの最後の出来事に関する預言です。

ですから、ここで示されている「ハルマゲドン」は象徴的な出来事であり、文字通りの出来事ではありません。

聖書の中で神の「地に対する出来事」の中で「事は成った」と記されている部分が二か所あります。
その一つがこのハルマゲドンと呼ばれる場所に地の王たちが「龍=悪魔、野獣=地の支配者たち、偽預言者=主にアメリカとロシア」によって「一つの場所=一つの状態」に集められた直後です。
その目的は「全能者なる神の大いなる戦争」で戦うためです。

つまり、今世界で起きている紛争(覇権争い)は、実は「神に対する戦いである」ことが本質=真実だということです。

そして、その後に、最後に「大いなるバビロンの滅び」が示されていますが、これは、事の最後に「真の崇拝に関して宗教の責任を問われる」ことを示しています。

「大いなるバビロン」を直接滅ぼすのは「野獣」であり、そうするよう「神は,ご自分の考えを遂行することを彼らの心の中に入れたからである。すなわち,彼らの王国を野獣に与えて[彼らの]一つの考えを遂行し,神の言葉の成し遂げられるに至ることである」と記されています。

事は成った」と記されているもう一つの部分は、
キリストの千年統治が終わり、新しい天と地が創造された直後であり、アダムが罪を犯した時に、神が地に対する定めた出来事のすべて完了した時です。

聖書は他の宗教の教理などと違って「真実」を記した書物です。
聖書を読み、深く考えれば考える程「真実な書」であることを確信出来ます。

表面上の表現や一部の「ことば尻」を捉えて「曲解」することは「真の理解を遠ざける」ものとなります。
個人の崇拝の「質」は「神とキリストの是認を得るためには重要なことですが、
「事物の体制の終結」の際には「小さい」ことです。
より大規模な出来事が、これから「起こる」からです。

地上の出来事、つまり、現在の世界の出来事神の事物の体制の終結の時に対する「お考え=預言」を対比させて考える必要があります。

ただ、単にプーチンやハマスの仕業とそれに対抗する欧米、特にアメリカなどの「振る舞い」という出来事ではないのです。
この二極化された「一つの状態」に「神の考え」を加えることで「真実」に近づくのです。

後何年こうした状態が続くかは分かりません。
が、夏が確実に近づいているように、事物の体制の終わりも近づいていることは明白です。
その日が何時かは「誰にも分からない」のです。
ただ、神が「その時が来れば、命令を下される」のです。

参考:イエス・キリストの再臨、つまり、事物の体勢の終結のしるしに関する預言
マタイ24:3-42
この中でイエスは「二度と起きないような患難」があるとも述べています。

 

マタイ24章

3 [イエス]がオリーブ山の上で座っておられたところ,弟子たちが自分たちだけで近づいて来て,こう言った。「わたしたちにお話しください。そのようなことはいつあるのでしょうか。そして,あなたの臨在と事物の体制の終結のしるしには何がありますか」。
4 そこでイエスは答えて言われた,「だれにも惑わされないように気を付けなさい。

5 多くの者がわたしの名によってやって来て,『わたしがキリストだ』と言って多くの者を惑わすからです。

6 あなた方は戦争のこと,また戦争の知らせを聞きます。恐れおののかないようにしなさい。これらは必ず起きる事だからです。しかし終わりはまだなのです。
7 「というのは,国民は国民に,王国は王国に敵対して立ち上がり,またそこからここへと食糧不足や地震があるからです。

8 これらすべては苦しみの劇痛の始まりです。
9 「その時,人々はあなた方を患難に渡し,あなた方を殺すでしょう。またあなた方は,わたしの名のゆえにあらゆる国民の憎しみの的となるでしょう。

10 またその時,多くの者がつまずき,互いに裏切り,互いに憎み合うでしょう。

11 そして多くの偽預言者が起こって,多くの者を惑わすでしょう。

12 また不法が増すために,大半の者の愛が冷えるでしょう。

13 しかし,終わりまで耐え忍んだ人が救われる者です。

14 そして,王国のこの良いたよりは,あらゆる国民に対する証しのために,人の住む全地で宣べ伝えられるでしょう。それから終わりが来るのです。
15 「それゆえ,荒廃をもたらす嫌悪すべきものが,預言者ダニエルを通して語られたとおり,聖なる場所に立っているのを見かけるなら,(読者は識別力を働かせなさい,)

16 その時,ユダヤにいる者は山に逃げはじめなさい。

17 屋上にいる人は,家から物を取り出そうとして下りてはならず,

18 野にいる人は,外衣を拾おうとして家に帰ってはなりません。

19 その日,妊娠している女と赤子に乳を飲ませている者にとっては災いになります!

20 あなた方の逃げるのが冬期または安息日にならないように祈っていなさい。

21 その時,世の初めから今に至るまで起きたことがなく,いいえ,二度と起きないような大患難があるからです。

22 実際,その日が短くされないとすれば,肉なる者はだれも救われないでしょう。しかし,選ばれた者たちのゆえに,その日は短くされるのです。
23 「その時,『見よ,ここにキリストがいる』とか,『あそこに!』とか言う者がいても,それを信じてはなりません。

24 偽キリストや偽預言者が起こり,できれば選ばれた者たちをさえ惑わそうとして,大きなしるしや不思議を行なうからです。

25 ご覧なさい,わたしはあなた方にあらかじめ警告しました。

26 それゆえ,人々が,『見よ,彼は荒野にいる』と言っても,出て行ってはなりません。『見よ,奥の間にいる』[と言っても],それを信じてはなりません。

27 稲妻が東の方から出て西の方に輝き渡るように,人の子の臨在もそのようだからです。

28 どこでも死がいのある所,そこには鷲が集まっているでしょう。
29 「それらの日の患難のすぐ後に,太陽は暗くなり,月はその光を放たず,星は天から落ち,天のもろもろの力は揺り動かされるでしょう。

30 またその時,人の子のしるしが天に現われます。そしてその時,地のすべての部族は嘆きのあまり身を打ちたたき,彼らは,人の子が力と大いなる栄光を伴い,天の雲に乗って来るのを見るでしょう。

31 そして彼は,大きなラッパの音とともに自分の使いたちを遣わし,彼らは,四方の風から,天の一つの果てから他の果てにまで,その選ばれた者たちを集めるでしょう。
32 「では,いちじくの木から例えとしてこの点を学びなさい。その若枝が柔らかくなり,それが葉を出すと,あなた方はすぐに,夏の近いことを知ります。

33 同じようにあなた方は,これらのすべてのことを見たなら,彼が近づいて戸口にいることを知りなさい。

34 あなた方に真実に言いますが,これらのすべての事が起こるまで,この世代は決して過ぎ去りません。

35 天と地は過ぎ去るでしょう。しかしわたしの言葉は決して過ぎ去らないのです。
36 「その日と時刻についてはだれも知りません。天のみ使いたちも子も[知らず],ただ父だけが[知っておられます]

37 人の子の臨在はちょうどノアの日のようだからです。

38 洪水前のそれらの日,ノアが箱船に入る日まで,人々は食べたり飲んだり,めとったり嫁いだりしていました

39 そして,洪水が来て彼らすべてを流し去るまで注意しませんでしたが,人の子の臨在[の時]もそのようになるのです。

40 その時二人の男が野にいるでしょう。一方は連れて行かれ,他方は捨てられるのです。

41 二人の女が手臼をひいているでしょう。一方は連れて行かれ,他方は捨てられるのです。

42 それゆえ,ずっと見張っていなさい。あなた方は,自分たちの主がどの日に来るかを知らないからです。


参考:終わりの日に関するダニエル(に知らされた)の預言
いわゆる、終わりの日まで、北の王国と南の王国は対立を続け、最後までどちらかが滅びるとは記されてはいません。

ダニエル書
11章
40 「そして,終わりの時に,南の王は彼と押し合うが,これに対して北の王は兵車と騎手と多くの船とをもって強襲する。彼は必ず[多くの]土地に入り,みなぎりあふれて通り行く。
41 彼はさらに飾りの地にも入り,多くの[土地]がつまずきに渡される。しかし,これらは,すなわち,エドム,モアブ,またアンモンの子らの主立った部分はその手から逃れ出る。
42 それでも彼はそれらの土地に向かってしきりにその手を突き出す。エジプトの地は逃れ出るものとはならない。

43 そして彼は隠された金銀の宝をまさに支配し,またエジプトのすべての望ましい物を[支配する]。そしてリビア人とエチオピア人は彼の歩みに付く。
44 「しかし,彼をかき乱す知らせがあって,日の出る方から,また北から来る。そのため彼は非常な激怒を抱き,滅ぼし尽くすため,多くの者を滅びのためにささげようとして出て行く。
45 そして彼は自分の宮殿のような天幕を,壮大な海と聖なる飾りの山との間に設ける。それでも,彼は必ず自分の終わりに至る。これを助ける者はいない。

12章
「そして,その時に,あなたの民の子らのために立つ大いなる君ミカエルが立ち上がる。そして,国民が生じて以来その時まで臨んだことのない苦難の時が必ず臨む。しかしその時,あなたの民,すなわち書に記されている者はみな逃れ出る。
2 また,塵の地に眠る者のうち目を覚ます者が多くいる。この者は定めなく続く命に,かの者は恥辱に,[また]定めなく続く憎悪に[至る]。
3 「また,洞察力のある者は大空の輝きのように照り輝く。多くの者を義に導いている者たちは定めのない時に至るまで,まさに永久に星のように[輝く]。



8 さてわたしは,自分で聞いたが,理解することができなかった。それでわたしは言った,「我が主よ,これらの事の最終部分はどのようになるのですか」。
9 すると彼はさらにこう言った。「行け,ダニエルよ。これらの言葉は終わりの時まで秘められ,封印しておかれるからである。
10 多くの者が身を清め,白くし,練り清められる。そして,邪悪な者は必ず邪悪に振る舞い,邪悪な者は一人として理解しないであろう。しかし,洞察力のある者は理解する。
11 「そして,常供のものが取り除かれ,荒廃をもたらす嫌悪すべきものが置かれた時から,千二百九十日があるであろう。
12 「ずっと待ち望んで千三百三十五日に達する者は幸いである。

この最後の「常供のものが取り除かれ」とは「真の崇拝」が行われなくなることを意味しています。
「荒廃をもたらす嫌悪すべきもの」とは何かは、今ははっきりしていません。
一説にはAD70年に、ローマ軍にエルサレムの神殿が滅ぼされた時の出来事とされていますが、はっきりとはしていません。

いずれにしろ、
「事物の体制」が終わった時に、この意味と千二百九十日と千三百三十五日の意味がはっきりします。
しかし、その時以前にこれを理解する者は一人もいないことが示唆されています。

結論は、
事物の体制を生き残るであろう人々にも死んで行く人々にも「大患難」は生じるということです。
つまり、
人類がいくら科学を進歩発展させても、平和な世界は来ないということです。
科学の進歩発展は、むしろ、人々を「苦しめる」ものとなるのです。

理解と洞察力のある人は、今から「大患難」に対する「心の準備」をしておくべきです。
文字通りの「準備」は現実的ではなく「意味をなさない」からです。